常石造船

常石造船株式会社について

常石造船株式会社（Tsuneishi Shipbuilding Co., Ltd.）は、広島県福山市に本拠を構える日本を代表する造船メーカーです。一般には「つねぞう」として知られています。会社は現在、法人格としては2代目であり、初代は持ち株会社のツネイシホールディングスです。2007年にグループ内の十数社を統合し、造船事業部門が現在の常石造船株式会社として再編されました。

コア事業と製品

常石造船は主にバラ積み貨物船の製造を行っており、特にTESS（Tsuneishi Economical Standard Ship）シリーズとして知られる製品群が代表的です。このシリーズは、低コストかつ高い効率性を追求して開発され、2005年の新造船竣工量では国内で5位を記録しています。特筆すべきは、パナマックス型バルカーにおいては世界シェアトップを誇り、ハンディマックス型バルカーでは第2位のシェアを持つ点です。

歴史的背景

1903年に創業者の神原勝太郎が海運業を始めたことから、常石造船の歴史が始まりました。1917年に船舶の製造管理を独自に行うため、塩浜造船所を設立。その後、1942年に常石造船株式会社として法人化され、木造船の製造と修理を行うようになりました。

1958年には初の鋼船「美小丸」を竣工させ、以降、造船業界においての地位を固めていきました。また、2000年には波止浜造船株式会社と合併し多度津工場を設立するなど、事業規模を拡大し続けています。

海外展開と技術革新

現在、常石造船はフィリピンと中国に造船所を持ち、国際的な展開を進めています。特にフィリピンではTsuneishi Heavy Industries (Cebu) Inc.を設立し、セブ島での造船業務に注力しています。また、2020年にはTESSシリーズの500隻が竣工という大きな成果を達成しています。

このように、常石造船は長い歴史を有し、伝統を重んじながらも新たな技術革新にも挑戦し続けています。233 8

事業の拠点

主力の製造拠点は福山市の常石工場です。ここでは大型の船台やドックが用意されており、効率的な船舶建設が可能です。さらに、国内外の製造拠点を通じて安定した供給体制を確立しています。主な設備として、250メートルを超える船台や多様なサイズの修繕ドックが整備されています。

結語

常石造船株式会社は、その卓越した技術力と確固たる基盤により、国内外で高い評価を受けている造船メーカーです。バラ積み貨物船に特化した製造工程では、環境に配慮しつつ、効率よく高品質な製品を提供しています。今後も、海運業界のニーズに応える形でさらなる飛躍が期待されています。

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