幡郷村

幡郷村の概要

幡郷村（はたさとそん）は、かつて鳥取県西伯郡に存在した村で、現在の伯耆町と南部町の一部にあたります。1889年に設置され、1955年にそれぞれの地域と合併し廃止されました。

地理的特徴

村は日野川の下流左岸に位置し、越敷山のそばに広がっています。この地は肥沃な高台が広がり、越敷原や長者原といった名所があります。周りを小松谷川や佐野川用水、五千石井手といった川が流れており、自然環境も豊かでした。さらに、高塚山や後﨏山といった山々もこの地域に存在し、地元の風景の一部を形成しています。

歴史の歩み

幡郷村の成立は、1889年（明治22年）10月1日から始まります。この年に町村制が施行され、会見郡の小野村、小町村、金廻村、大殿村、坂長村、岩屋谷村、諸木村が合併し、幡郷村が誕生しました。村の行政は大字大殿字殿河内にある民家を役場として利用し、1892年には新しい役場を大字大殿字大寺に移転しました。

1896年には郡の統合に応じて西伯郡に所属することになり、村の発展が進みました。1914年から1918年にかけては、大字小町で小町大池などの溜池を改修し、耕作地の整理も行われました。1926年には、大字大殿に巡査駐在所が設けられ、地域の治安も維持されました。1930年には大字金廻が無人となり、その後の1948年には県営佐野川発電所が建設され、地域の発展に寄与しました。

1955年3月31日、幡郷村は二分割され、小野・小町・金廻・大殿・坂長・岩屋谷の大字は西伯郡大幡村と日野郡八郷村に合併し、新たに西伯郡岸本町が成立しました。大字諸木は西伯郡手間村に編入され、これにより幡郷村は正式に廃止されました。

産業と教育

幡郷村の主な産業は農業、商業、工業でした。1926年に設立された幡郷小学校は、その後幡郷尋常高等小学校に改称されましたが、1965年に合併により廃校となりました。

参考文献

• - 角川日本地名大辞典 31 鳥取県
• - 『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年

関連項目

• - 鳥取県の廃止市町村一覧

このように、幡郷村は鳥取県の歴史と地理において重要な位置を占めていましたが、変遷を経て現在の姿に至りました。

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