平南線

平南線について

平南線は、朝鮮民主主義人民共和国の平壌直轄市にある平壌駅から、南浦特別市温泉郡の平南温泉駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は、かつて日本統治時代に建設されたものを基盤としています。

路線の歴史

平南線の歴史は、1910年10月16日に平壌～鎮南浦間が開通したことから始まります。その後、1938年7月には朝鮮平安鉄道によって鎮南浦～平南温泉間が開業しました。日本統治終了時には、日本人の引き揚げにも利用されたという記録があります。戦後、1980年には北朝鮮の主導により平壌～南浦間が電化されました。

現在、平南線と呼ばれる路線は、日本統治時代に建設された平南線と朝鮮平安鉄道を原型としています。具体的には、以下の区間が該当します。

平壌～新南浦～南浦間：朝鮮総督府鉄道平南線
新南浦～温泉間：朝鮮平安鉄道

(新南浦駅は戦後に開業)

路線は大同江沿いに敷設されており、新南浦では南浦への支線と接続しています。また、西海閘門方面への路線は新寧里から分岐しており、重要な幹線の一つとなっています。

2002年当時、新義州との間を結ぶ準急行列車が運行されていましたが、経済状況の悪化に伴う整備不良により、平壌～南浦間の所要時間は3時間程度を要していました。

駅一覧

本線

平壌駅（평양역）
チルゴル駅（칠골역）
大平駅（대평역）
江西駅（강서역）
龍岡駅（룡강역）
葛川駅（갈천역）
新南浦駅（신남포역）
南浦駅（남포역）
平南温泉駅（평남온천역）

廃駅

大宝駅（대보역） - チルゴル駅と大平駅の間に存在。廃止当時は平壌直轄市万景台区域に位置していた。（平壌起点13.3km）
台城駅（태성역） - 江西駅と龍岡駅の間に存在。廃止当時は平安南道江西郡に位置していた。（平壌起点35.2km）
真池駅（진지역） - 龍岡駅と葛川駅の間に存在。廃止当時は平安南道龍岡郡に位置していた。

支線

箴津里支線
南浦支線

参考資料

国分隼人（2007年）. 『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』, 新潮社. ISBN 9784103037316

関連項目

朝鮮民主主義人民共和国の鉄道
* 朝鮮総督府鉄道（鮮鉄）

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