平和部隊

平和部隊 (Peace Corps) とは

平和部隊（Peace Corps）は、アメリカ合衆国連邦政府が運営する国際ボランティアプログラムです。開発途上国へアメリカ市民を派遣し、技術支援や文化交流を通じて、現地の社会・経済開発を促進することを目的としています。

日本の青年海外協力隊の米国版と捉えることができます。

活動内容

平和部隊の活動は、主に以下の3つの目的を掲げています。

1. 技術的支援の提供: 開発途上国が抱える様々な課題に対し、アメリカの専門知識や技術を提供し、自立的な発展を支援します。
2. アメリカ文化の理解促進: 派遣先の人々がアメリカの文化や価値観を理解する手助けをし、相互理解を深めます。
3. 異文化理解の促進: アメリカ人が派遣先の文化や社会を理解する機会を提供し、国際的な視野を広げます。

具体的な活動内容は、派遣先のニーズに合わせて多岐にわたります。

教育分野：学校での授業、教師の育成、教材開発など
飢餓対策：農業技術指導、食料安全保障の向上
ビジネス：中小企業支援、起業家育成
IT：情報技術の導入、デジタルスキルの向上
環境：環境保護活動、持続可能な開発

これらの活動は、現地の政府機関、学校、NPOやNGOと連携して行われます。

平和部隊のボランティアは、3ヶ月の訓練を受けた後、通常24ヶ月間派遣されます。任期終了後も、希望すれば延長して活動を続けることも可能です。

歴史

平和部隊は、1961年にジョン・F・ケネディ大統領によって設立されました。1961年3月1日に大統領令10924に署名され、3月2日に一般に公表されました。同年9月21日には、議会の承認を経て「平和部隊法 (Peace Corps Act)」(Pub.L. 87–293) として成立しました。

設立以来、2013年までに21万人を超えるアメリカ市民が平和部隊に参加し、139カ国に派遣されてきました。

関連情報

地方復興チーム (PRT): アフガニスタンなどで、軍と協力して地域の復興支援を行う組織。
国際連合開発計画 (UNDP): 国連傘下の開発支援機関。
国際連合ボランティア (UNV): 国連のボランティアプログラム。
青年海外協力隊 (JOCV): 日本の政府が運営する国際協力ボランティアプログラム。

外部リンク

平和部隊公式サイト (英語)

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