平均余命

平均余命とは

平均余命とは、ある年齢の人が、その後平均してあと何年生きられるかを示す期待値です。生命表に基づいて計算され、特定の年齢における死亡率や生存率を基に算出されます。

日本の平均余命

日本の生命表では、10万人が生まれた際に、各年齢まで生存する人数と、その年齢で死亡する人数が掲載されています。また、毎年一定数の出生がある集団における、各年齢の人口（定常人口）も計算されています。

2022年のデータでは、65歳の男性の平均余命は19.52年、女性は24.38年です。つまり、65歳の男性は約84.52歳、女性は約89.38歳まで生きることが期待できます。一方、0歳（出生時）の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.14歳です。65歳時点での平均余命の方が、男性で約3.43年、女性で約2.24年長くなっています。

日本の平均余命は、年々変化しており、その推移は以下の通りです。

2023年（令和5年）簡易生命表の概況（0,20,40,65,75,90歳の平均余命の推移）

平均寿命との違い

平均寿命は0歳における平均余命であり、単一の数値で表されます。一方、平均余命は年齢ごとに異なるため、多くの数値を示す必要があります。そのため、メディアでは平均寿命が注目されやすく、平均余命はあまり報道されません。

過去の平均寿命

昭和20年（1945年）の簡易生命表によると、当時の日本人男性の平均寿命は23.9歳でした。これは、第二次世界大戦の影響による死亡率の高さが大きく影響しています。しかし、終戦後の昭和21年には42.6歳まで回復しています。

世界の平均寿命

CIAファクトブック2023年のデータによると、世界で最も平均寿命が低いのはアフガニスタンで約54.05歳（男性:52.47年、女性:55.71年）です。一方、日本は約85.00歳（男性:82.11年、女性:88.06年）と世界トップレベルです。

OECD諸国における平均寿命も高い水準にあります。

平均余命損失

喫煙や放射線被曝などの有害要因によって、平均余命がどの程度短縮されるかを計算したものを「平均余命損失」といいます。これは、有害度の尺度として用いられることがあります。

関連情報

平均余命についてより詳しく知りたい方は、以下の情報源もご参照ください。

厚生労働省 政策統括官付参事官付 人口動態・保健社会統計室『2023年（令和5年）簡易生命表の概況』
都道府県別にみた平均余命（令和2年都道府県別生命表の概況）（厚生労働省）
都道府県別にみた平均寿命の推移（令和2年都道府県別生命表の概況）（厚生労働省）
* 長生き確率表：ＸＸ歳になるまで生きる確率

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