平川隼也

1996年4月4日に長崎県長崎市で生まれた平川隼也選手は、現在ジャパンラグビーリーグワンに加盟する静岡ブルーレヴズに所属するプロラグビー選手です。主にフッカー（HO）としてスクラム最前列の一角を担い、そのポジション特有の激しいプレーでチームに貢献しています。

平川選手が楕円球に初めて触れたのは小学3年生の時でした。地元のチームでラグビーの基礎を学び、その後、長崎県立長崎北陽台高等学校に進学し、花園を目指す日々を送りました。高校卒業後は、伝統ある同志社大学ラグビー部へ進みます。紫紺のジャージをまとい、関西大学ラグビーリーグでフッカーとして鍛え上げられました。スクラムやラインアウトといったセットプレーの中核を担い、リーダーシップを発揮。その卓越したプレーは高く評価され、関西学生代表にも選出されました。大学での経験は、プロの舞台へ進むための大きな糧となりました。

2019年春、同志社大学を卒業した平川選手は、当時のトップリーグに所属していたヤマハ発動機ジュビロ（現在の静岡ブルーレヴズ）に加入し、プロキャリアをスタートさせました。レベルの高い環境で日々研鑽を積み、トップリーグでのデビューを目指しました。そして、待ち望んだその瞬間は2021年3月6日、ジャパンラグビートップリーグの第3節、NECグリーンロケッツ戦で訪れました。試合の途中からの出場ではありましたが、トップリーグの舞台に初めて立ち、プロとしての一歩を確かに刻みました。この経験が、その後の彼の成長に繋がっていきます。

フッカーは、スクラムの組み方やラインアウトでの正確なスローイングが求められると同時に、フィールドプレーにおいても重要な役割を担います。身長165cm、体重98kgという、ラグビー選手としては決して大柄ではないながらも、その数字が示す通り、強靭なフィジカルと低い重心を活かしたプレーが平川選手の最大の武器です。相手ディフェンスの隙間を縫うような突破、密集地帯でのパワフルなボールキャリー、そしてタックルを受けても倒れない粘り強さは、まさにフッカーとして理想的な特長と言えるでしょう。特にブレイクダウンでの激しいプレーや、相手の攻撃を止める低いタックルは、チームに勢いをもたらします。

チーム内でのニックネームは「とし」として親しまれており、その明るい人柄もチームメイトからの信頼に繋がっています。また、X（旧Twitter）やInstagramでも情報を発信しており、ファンは選手の日常や試合に関する思いを知ることができます。

現在、ジャパンラグビーリーグワンDIVISION 1に所属する静岡ブルーレヴズの一員として、チームの勝利のために全力を尽くしています。経験豊富なベテラン選手たちと共にプレーすることで多くを学び、若手ながらもチームにとって欠かせない存在へと成長しています。長崎から始まった彼のラグビー人生は、プロの舞台で新たな章を迎え、今後のさらなる飛躍が期待されています。静岡ブルーレヴズのセットプレーを支え、フィールドで躍動する平川隼也選手の活躍から目が離せません。

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