平徳線

平徳線の概要

平徳線（ぴょうどくせん）は、朝鮮民主主義人民共和国の首都、平壌市の大同江駅から平安北道の球場郡にある球場青年駅までを結ぶ重要な鉄道路線です。この路線は、日本の植民地時代に建設された平壌炭鉱線および西鮮中央鉄道を基にしており、歴史的な意義を持つと言えます。

路線の延伸と変遷

現在の平徳線は、最初に平壌炭鉱線として開通した部分と、その後の西鮮中央鉄道を含む形で構成されています。

• - 大同江～新成川間: 朝鮮総督府鉄道の平壌炭鉱線の区間。
• - 新成川～郷元間: 西鮮中央鉄道に該当します。1944年4月1日に勝湖里～新成川間が平壌炭鉱線に組み込まれました。
• - 郷元～球場青年間: 戦後、北朝鮮により徳八線として延長され、路線が拡張されました。

また、大同江から美林間は移設され、この事によって平壌市内の区間が約1.5km長くなりました。

歴史的沿革

平徳線の各区間の歴史は次のように進展してきました。

• - 平壌炭鉱線:

- 1911年9月1日: 平壌〜寺洞間が開通。
- 1918年5月5日: 寺洞〜勝湖里間が開通。
- 1920年10月15日: 船橋里駅が開業。
- 1925年11月1日: 青龍駅が開業。
- 1926年10月1日: 京義線の大同江駅開業に伴い、本線の区間が大同江〜勝湖里に変更。
- 1934年11月1日: 立石里駅が開業。

• - 西鮮中央鉄道:

- 1939年6月29日: 勝湖里〜石廩間が開通。
- 1939年11月14日: 石廩〜平南江東駅間が開通。
- 1941年10月1日: 新成川〜北倉間が開通。
- 1942年9月18日: 平南江東〜新成川間が開通。
- 1944年4月1日: 勝湖里〜新成川間が北朝鮮に買収され、平壌炭鉱線に編入。
- 1944年12月28日: 北倉〜玉泉（鳩峴）間が開通。
- 1945年5月25日: 玉泉〜長安（南徳）駅間が開通。

• - 戦後の発展:

- 1946年: 南徳〜郷元〜長上間が開通。
- 1953年: 郷元〜球場青年〜八院間が徳八線として開業。
- 1979年6月: 大同江〜郷元〜長上間が電化され、運行の効率が向上しました。

駅一覧

平徳線にはいくつかの駅があります。また、いくつかの廃駅も存在していますが、以下の駅が主なものであり、運行に利用されています。

• - 大同江駅
• - 新成川駅
• - 郷元駅
• - 球場青年駅

廃駅

• - 船橋里駅（旧名: 선교리역） - 平壌の東側に位置していた駅。
• - 寺洞駅（旧名: 사동역） - 平壌直轄市の一部にあった駅。
• - 順徳駅（旧名: 순덕역） - 成川近辺に位置していた。
• - 月浦駅（旧名: 월포역） - 殷山郡に位置していた駅。

このように、平徳線は長い歴史を有し、北朝鮮内で重要な役割を果たしてきた鉄道路線です。また、地域の交通網を支える要所であり、今後の発展にも期待が寄せられています。

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