平成筑豊鉄道400形気動車

平成筑豊鉄道400形気動車

平成筑豊鉄道が展開する400形気動車は、2007年から2010年にかけて製造され、これに伴い、前々から運用されていた100形、200形、300形の置き換えを目的としています。この車両は新潟トランシスによって生産されたNDC（地方鉄道向け軽快気動車）に基づくもので、長さは18メートル級のセミクロスシート設計となっており、ワンマン運転に適しています。

401から412までの各両は、徐々に運用開始され、412の登場とともに旧型の300形は定期運用を終了しました。これらの車両は伊田線、糸田線、田川線で運行されており、近隣の鉄道でもほぼ同じ形状の車両が使われています。

車体の特徴

400形は普通鋼製の車体で、形状は肥薩おれんじ鉄道のHSOR-100形に似ており、貫通扉が前面に設けられています。前面窓の上部には前照灯と尾灯があり、LED式の行先表示器も設置されています。側面には両端に引き戸の出入口扉があり、側窓は固定式です。車体の塗装は従来のものとは異なり、401から407までは鮮やかな黄色に各色のストライプが施され「なのはな号」として親しまれています。

また、408はマスコットキャラクター「ちくまる」をテーマにした「ちくまる号（ブルー）」が、409は行橋市のゆめタウンを広報する「ゆめタウン号」として知られています。410や411もそれぞれのデザインが施されたラッピング車両として特徴を持っています。412は、100形に似た昔ながらのスタイルを採用されています。

現在、401と402は「ことこと列車」として改造され、特別なデザインとともにレストラン車両として機能しています。デザインは水戸岡鋭治によるもので、内部には木材を多く使用したインテリアが施されています。

機器と台車

400形は出力355PSのコマツ製の直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載し、動台車はボルスタレス空気バネ台車が使われています。他の車両と連結も可能ですが、総括制御に関しては旧型車両に対応していないため、同じ400形または500形を優先的に連結する必要があります。

車内の構成

車内には、定員を増やすためにロングシートが基本となっています。410と411の両車両は、ラッシュ時の混雑に対応するために全席ロングシート化が施されています。また、貸し切りなどの特別運用に対応するように、必要に応じた変化が対応されています。

500形について

500形は400形と同様の基盤を持ちながら、内外装にレトロなセンスを加えたもので、2008年に1両が製造されました。「へいちく浪漫号」と愛称が付けられており、内部にはAV装置やテーブルなどが設置され、貸し切りに特化した運用が可能です。2023年末からの改装により、より多機能な車両として再登場する予定です。新しい愛称「黒銀」として、2024年からの運行が見込まれています。

以上、平成筑豊鉄道の400形と500形気動車についての詳細をまとめました。これらの車両は、その特徴的なデザインだけでなく、地域の交通における重要な役割を担っています。

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