平成27年台風第13号

平成27年台風第13号（Soudelor）

平成27年台風第13号、アジア名Soudelor、フィリピン名Hannaは、2015年7月30日に発生した台風です。この台風は発生から進路を変えながら、週を跨いで日本、中国、台湾に多大な影響を及ぼしました。

発生の経緯

𞃭月30日、日付変更線近くにある低圧部が発展し、合同台風警報センター（JTWC）はこの現象に熱帯低気圧番号13Wを付与しました。その後、同日21時にマーシャル諸島で台風に成長し、Soudelorと命名されました。

台風は西進し、2日にはマリアナ諸島近海に到達しました。進むにつれて、中心気圧が急激に低下し、3日には「非常に強い」台風へと成長しました。さらにその後、台風は4日0時に中心気圧900ヘクトパスカルに達し、「猛烈な」台風に進化します。

フィリピンへの接近

台風はフィリピンの監視領域に5日8時に到達し、フィリピン当局によってハンナと命名されました。その後、フィリピン近海を通過しつつ進行しましたが、勢力が若干弱まる一方で、尚も強力な状態を保ち続けました。

台湾への上陸と影響

台風は8月7日から8日にかけて先島諸島に最接近し、8日6時頃には台湾に上陸しました。この間、降雨量が非常に多く、8日24時間で300ミリ以上の雨が降り、各地で洪水や土石流の危険を引き起こしました。

特に、台湾の宜蘭県では総雨量が1200ミリを超える記録が観測され、被害は甚大でした。最終的に、死者5名、行方不明者5名、負傷者は185名以上に上りました。

中国への進入と復活

台風は8月9日0時頃に華南に上陸し、その後に熱帯低気圧に変わりましたが、再び復活し、この年の2個目の復活台風として知られることとなります。台風の勢力は徐々に衰退し、12日15時に消滅しました。

被害の実態

台風の影響を受けた地域では、特に北マリアナ諸島や台湾での被害が大きく報告されました。サイパン島では強風によるインフラ被害が広がり、電柱の倒壊やガソリン不足といった問題が生じました。一方、台湾では大規模な洪水が発生し、死傷者が出たことから、非常時の対応が求められました。

台風名称の変更

台風Soudelorの名前は、この台風限りで使用中止となり、以後は新たな名前Saudelが使用されることになりました。このように、台風名称は常に見直され、新たな命名制度のもとに管理されています。

台風Soudelorはその強力な影響力とともに、多くの人々の記憶に残る存在となりました。

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