平成27年台風第24号

平成27年台風第24号（Koppu）

平成27年台風第24号、通称Koppuは、2015年10月13日に発生した台風です。この台風は、特にフィリピンに対して甚大な被害をもたらしました。以下に、台風の発生から影響までの詳細を紹介します。

台風の発生と進行

台風は10月11日にグアム島の東方の海域で形成された熱帯擾乱から発展しました。合同台風警報センター（JTWC）は、熱帯低気圧の発生警報を発し、状況の監視を開始しました。

台風は10月13日21時（UTC）に熱帯低気圧としてキャッチされた後、フィリピンの東海上で台風と認識され、アジア名として「Koppu」が付けられました。この名称は、日本が命名したもので、星座のコップ座に由来しています。

フィリピンでは、12日に熱帯低気圧として状況が把握され始め、数日後に台風となったため、フィリピン大気地球物理天文局（PAGASA）はフィリピン名「Lando」を付与しました。

台風はフィリピン海を西進し、16日には最大風速が35メートルに達し、17日にはさらに強化され、風速が45メートルに達しました。その後、現地時間の18日1時頃にルソン島のアウロラ州北部に上陸しました。

被害状況

フィリピンでは、台風による影響が強く、各政府機関は15日から体制を整え始めました。ルソン島に対しては、暴風雨警報が発令され、その後も警報は段階的に強化されました。

特に、17日にはアウロラ州やイサベラ州の8つの州に緊急シグナルが発令されました。最大でシグナル4が示される程の影響があり、住民は約24,000人が事前に避難を行いました。

その結果、311万人以上の人々が被災し、洪水が938ヶ所で発生しました。台風の影響で、溺死6件や地滑りが4件報告され、死者48名、負傷者83名、行方不明者も4名いることが確認されました。また、住宅被害は13万棟を超え、被害総額は約110億フィリピンペソ（日本円で約285億円）に達しました。

被害が非常に深刻であったため、PAGASAはフィリピン名「Lando」を台風名リストから削除し、今後は「Liwayway」という名前を代わりに使用することに決定しました。

台風名の今後

この台風のアジア名Koppuは他の台風と同様に台風名リストから消去され、この台風以降、次順の台風には「Koguma」という新しいアジア名が与えられることとなりました。

台風第24号は、自然災害がもたらす影響の大きさを改めて認識させる事件となりました。フィリピンでは台風に対する警戒が強まり、今後の防災活動に寄与することが期待されます。

もう一度検索