平成27年台風第27号

平成27年台風第27号（メーロー）

平成27年台風第27号、アジア名「メーロー」は、2015年12月11日に発生した台風です。この台風の命名に関与したのはマレーシアで、メーローという名前はジャスミンを意味します。発生したのは12月9日、カロリン諸島近くで熱帯低気圧としてスタートし、わずかに2日後の11日15時（UTC）に台風に成長しました。

発達と経路

台風メーローは、12日未明にフィリピンの監視領域に達し、フィリピンの気象機関であるPAGASAによりフィリピン名「ノナ」と名付けられました。元々は「ノノイ」という名前が予定されていましたが、アキノ大統領のニックネームに似ていたため、急遽変更されました。

その後、台風は西へ進み、12日以降短期間で急速に発達し、24時間で中心気圧が46ヘクトパスカル、48時間では65ヘクトパスカルも低下しました。これにより「非常に強い」台風となり、現地時間の14日11時頃、サマール島北サマール州の東部に上陸しました。台風はさらに西進し、15日夜には南シナ海に抜け、17日には熱帯低気圧に変化しました。

被害状況

台風の影響でフィリピンでは多くの被害が発生しました。特にサマール州では、13日にシグナル1の暴風雨警報が発令され、その後14日にはルソン島の南カマリネス州、カタンドゥアネス州及びビサヤ諸島の各州にシグナル3が発令されました。また、マニラ首都圏や北カマリネス州、マリンドゥケ州、レイテ州など8つの地域にはシグナル2が出され、広範囲にわたってシグナル1の警報が発令されました。

結果的に、この台風の接近によりフィリピン全土で74万人以上が避難を余儀なくされ、332地域で洪水が発生しました。被災者は約28万人にのぼり、246,780棟の家屋が被害を受け、うち88,118棟は全壊しました。また、死者も42名、負傷者24名、行方不明者は4名に達しました。経済的な損失は、インフラや農業、漁業などを含め約52億ペソ（約134億円）に及びました。

その他の情報

台風メーローのアジア名は、この台風が最後に使用されたものであり、次回からは「チャンパカ」という名前が新たに採用されることになりました。台風の命名に関する規則は、アジア太平洋地域での台風における参照名を更新するために重要です。今後の台風命名規則にも注目が集まります。

台風の詳細については、デジタル台風のページや国立情報学研究所のサイトで確認できます。

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