平田信

平田信のプロフィール

平田信（ひらたまこと、1965年3月27日生まれ）は、北海道札幌市出身のオウム真理教の元幹部です。彼は教団の省庁制導入後、ホーリーネーム「ポーシャ」を与えられ、特に「車両省次官」としての役割を担っていました。平田はオウム真理教事件における実行犯の一人として特別指名手配され、約16年間にわたり逃亡を続けた経歴があります。

生い立ちと教育

平田は札幌市内の私立北星男子高等学校を卒業後、札幌商科大学に進学し、1987年に卒業しました。その後、東京都内のアパレルメーカーに短期間就職するも、すぐに退職し、オウム真理教に出家したのは同年8月のことでした。

オウム真理教での活動

彼は教団内での地位を高める一方で、身長183cmの体格を活かして麻原彰晃の身辺警護や「白い愛の戦士」としての役割を果たしました。1994年には、教団が信者をロシアへ送って行った「軍事訓練ツアー」に参加し、射撃訓練を受けたこともありました。平田は1995年の公証人役場事務長逮捕監禁致死事件において逃走車両の運転手を務め、同年の島田裕巳宅爆弾事件や東京総本部火炎瓶事件にも関与していたとされています。

特別指名手配後の逃亡

1995年5月31日、平田は特別指名手配を受け、その後も長期にわたり逃避行を続けました。彼の逃亡先は一時宮城県仙台市の女性信者宅とされ、その後も逃亡を続けました。平田を匿っていた女性信者は、彼の逃亡を手助けし、偽名を使って生活していたため公訴時効が成立するまで逮捕の手は及ばなかったと言います。

2011年の出頭

2011年12月31日、平田は突如として東京の警視庁丸の内署に出頭しました。出頭の理由について、彼は「事件に区切りを付けたかった」と語り、また東日本大震災の影響で自らの逃亡生活を見つめ直したとも明かしています。出頭時、彼は現金10万円を持っており、その身なりも整っていたことから、支援者による逃亡生活の手助けがあった可能性が示唆されました。

裁判と判決

平田は逮捕後、1995年に関わった事件に基づき起訴されました。初公判は2014年1月16日で、オウム真理教事件では初めて裁判員制度が適用された裁判となりました。また、元幹部の証言を受け、従来の裁判では考えられない証人出廷があったことも特筆されます。2016年1月には、懲役9年の判決が確定し、静岡刑務所で服役を開始しました。

過去と向き合う

平田は、教団に対する信仰を持っていなかったとされ、麻原彰晃の死刑執行についても「当然」と考えていると述べています。彼はオウム真理教事件から受けた影響を自らの生活に反映させ、逃亡生活を送っていたことを振り返る姿勢を見せています。2018年に満期出所した平田の今後の人生は、これまでの逃避生活からどう変わるのかが注目されています。

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