平野郵便局 (大阪府)

平野郵便局：歴史と地域に根付く郵便拠点

大阪市平野区に位置する平野郵便局は、1873年（明治6年）6月1日、住吉郡平野郷野堂に平野郵便取扱所として開設されました。その後、1875年（明治8年）1月1日には平野郵便局（五等）となり、順次業務範囲を拡大。為替取扱（1879年）、貯金取扱（1880年）を開始し、地域住民の生活を支える重要なインフラとして発展を遂げました。

1943年（昭和18年）4月1日、東住吉区誕生に伴い、郵便局名は「東住吉郵便局」へと変更されました。しかし、1974年（昭和49年）7月22日、東住吉区の分区により当地が平野区に所属することになったため、再び「平野郵便局」に改称されています。これは、住之江郵便局や淀川郵便局など、大阪市内でも見られる分区に伴う改称事例の一つです。

平野郵便局は、郵便、印紙、ゆうパック、内容証明などの郵便業務に加え、貯金、為替、振替、振込、国際送金といった金融業務も幅広く取り扱っています。さらに、外貨両替、トラベラーズチェック、国債、投資信託といったサービスも提供。生命保険やバイク自賠責保険、変額年金保険といった保険商品も取り扱っており、地域住民の多様なニーズに対応しています。

また、地方公共団体事務として大阪市ごみ処理券の販売や、市バス・地下鉄優待乗車証の交付も行っています。ゆうちょ銀行ATMも設置され、利便性の高いサービスを提供しています。

郵便局内には、平野町ぐるみ博物館の一つとして「ゆうびん局博物館」が併設されています。地域住民との交流拠点としての役割も担い、郵便局のコミュニティールームに設置され、地域に開かれた空間となっています。

長年にわたり、平野区の郵便業務の中核を担ってきた平野郵便局は、民営化（2007年）を経て、現在は日本郵便株式会社の一員として運営されています。2012年（平成24年）10月1日には、郵便事業平野支店との統合も完了し、より効率的なサービス提供体制を整えています。

アクセスは、地下鉄谷町線平野駅から徒歩約5分、または大阪シティバス利用が便利です。阪神高速松原線平野出入口からも至近で、自家用車でのアクセスも容易です。局舎には17台の駐車場も完備されています。

現在も「547-00xx」区域（大阪市平野区全域）の集配業務を担っており、地域住民にとってなくてはならない存在です。

なお、平野という地名は全国各地に存在し、山形県長井市、福島県福島市、山口県大島郡周防大島町にも同名の郵便局が存在します。平野郵便局の歴史と役割は、大阪市平野区の地域社会に深く根ざしており、これからも地域住民の生活を支える重要な役割を果たしていくことでしょう。

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