広報文化交流部

広報文化交流部について

広報文化交流部（Public Diplomacy Department）は、かつて日本の外務省に置かれていた内部部局の一つです。大臣官房に属し、海外広報政策と国際文化交流政策を所管していました。具体的には、一般広報、政策広報といった対外的な情報発信に加え、日本文化の紹介、国際文化交流の推進、文化分野での国際貢献など、幅広い活動を行っていました。

広報文化交流部の沿革

広報文化交流部の歴史は、1964年に外務省情報文化局に設置された文化事業部にまで遡ります。1979年に文化事業部は廃止されましたが、1984年に外務省情報文化局が廃止されると同時に、大臣官房に外務報道官と文化交流部が新設されました。この際、情報文化局に属していた報道課、国内広報課、文化第1課、文化第2課が大臣官房に移管されました。

2001年には中央省庁再編に伴い、文化交流部の組織も一部変更され、文化第1課は政策課に、文化第2課は人物交流課に改編されました。そして、2004年には大臣官房の（旧）文化交流部と外務報道官組織の海外広報課が統合され、新たな広報文化交流部が設置されました。

しかし、2012年8月には、アフリカ部の設置を目的とした外務省組織令等の一部を改正する政令（政令21号）により、広報文化交流部は廃止されました。その代わりに、アフリカ審議官が廃止され、外務報道官組織の下に国際文化交流審議官が設置されることとなりました。

広報文化交流部の内部組織

広報文化交流部には、以下の組織が置かれていました。

広報文化交流部長
大臣官房審議官（又は参事官）（広報文化交流部担当）
総合計画課
文化交流課
国際文化協力室
人物交流室

また、独立行政法人である国際交流基金を所管していました。

広報文化交流部の役割と意義

広報文化交流部は、日本の外交政策における重要な役割を担っていました。海外への情報発信を通じて日本の政策や文化への理解を促進し、国際社会における日本のプレゼンスを高めることを目指していました。また、文化交流を通じて他国との友好関係を築き、相互理解を深めることにも貢献しました。

広報文化交流部の廃止は、外務省の組織再編の一環であり、アフリカ地域への外交資源の重点配分を目的としたものでした。しかし、広報文化交流部の担っていた役割は、国際文化交流審議官に引き継がれ、現在も日本の外交政策において重要な要素となっています。

関連項目

* パブリック・ディプロマシー

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