広島大学工業短期大学部

広島大学工業短期大学部の概要

広島大学工業短期大学部は、広島県広島市千田町三丁目に位置し、1952年に設立が計画されていた日本の国立短期大学です。この学校は広島大学の工学部に併設される形で、主に工業教育を行うことを目的としていましたが、設置の認可は得られず、実現には至りませんでした。

設立の経緯

この短期大学の設立については、1951年の秋に森戸辰男当時の広島大学長が、文部大臣である天野貞祐に対して、設置の認可を申請したことから始まります。学校は、主に夜間に開講される3年制のカリキュラムを想定しており、生徒たちは工業関連の専門知識を学ぶ機会が与えられるはずでした。しかし、1952年の春に予定されていた開学は、不認可により実現を果たすことができなかったのです。

その後の動向

設立計画はその後も引き続き検討され、1954年6月には、再度設置要望に関する定例会が開催されました。この時には翌年に設立する案が出されたり、工業教育に特化したカリキュラムにおいて、機械工学科や電気工学科を設け、それぞれの入学定員を30名とする方針が描かれていました。しかし、この計画もまた具現化されることはなく、広島大学工業短期大学部の設立は幻となりました。

計画されていた学科

広島大学工業短期大学部が計画されていた際、設立が予定されていた学科は以下の通りです：

• - 機械工学科
• - 電気工学科
• - 工業化学科
• - 土木建築工学科

これらの学科は、工業分野における高度な技術者を育成することを目指しており、学生は専門的な知識や技能を習得するための教育を受けることが期待されていました。なお、これらの学科にはそれぞれ入学定員が設けられており、学生に対してしっかりとした指導を行う体制が整えられる予定だったのです。

参考文献と資料

この短期大学に関する情報は、広島大学の公式な資料に基づいています。特に、広島大学50年史編集専門委員会及び広島大学50年史編集室によって編集された「広島大学五十年史 資料編 上」や、文部省が発行した短期大学に関する申請審査状況の文献などが参照されています。これらの情報源は、広島大学工業短期大学部についての理解を深めるために有用なものです。

このように、広島大学工業短期大学部の設立計画は、国立の短期大学として工業教育を提供することを目指していましたが、その実現は叶わず、後に続く教育のあり方にも影響を与える事例といえるでしょう。

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