広島県道195号西条停車場線

広島県道195号西条停車場線

広島県道195号西条停車場線は、広島県東広島市の中心部、西条地区を縦断する主要な一般県道です。この路線は、JR西日本山陽本線の西条駅前を起点とし、東広島市西条中央六丁目に至ります。東広島市の行政、商業、文化の中心地を南北に結ぶ大動脈としての役割を担っています。

概要

本路線は、東広島市西条本町に位置するJR西条駅の南口交差点からスタートし、東広島市西条中央六丁目の御薗宇ランプ交差点までを結んでいます。終点の御薗宇ランプ交差点では、国道2号西条バイパスと接続しており、地域内外への重要なアクセスルートの一部を構成しています。路線の実延長は2.015キロメートルと比較的小規模ながら、その交通量は非常に多く、東広島市の交通ネットワークにおいて中心的な存在と言えます。

特徴と沿線状況

西条停車場線は、東広島市の中心市街地である西条地区を貫くメインストリートとしての性格を強く持っています。沿道には、東広島市役所、東広島警察署、東広島市立中央図書館といった行政機関や主要な公共施設が集積しています。これらの施設のほかにも、多くの飲食店、商業施設、マンションなどが立ち並び、地域の行政、経済、生活の中心地としての活気にあふれています。

この県道の大きな特徴として、西条駅と広島大学（東広島市下見七丁目）を結ぶ全長4.9キロメートルの東広島市道西条駅大学線と全線にわたって重複している点が挙げられます。これにより、西条駅から大学方面へのアクセス路としても機能しています。

また、この路線は美しい街並みも特徴の一つです。道路沿いには豊かな街路樹が植えられ、広々とした歩道が整備されています。この景観の良さから、地元では「ブールバール」という愛称で広く親しまれており、市民の憩いの場としても機能しています。歩道や樹木の維持管理については、東広島市が広島県から受託して行っています。過去には、東広島市商工会議所が2017年に予定されていた宇宙科学博覧会の開催に合わせて、ブールバールへのLRT（軽量軌道交通）路線を新設する構想を表明したこともあります。

路線データ

起点: 東広島市西条本町（西条駅南口交差点、JR西日本山陽本線 西条駅前）
終点: 東広島市西条中央六丁目（御薗宇ランプ交差点、国道2号西条バイパス交点）
実延長: 2.015キロメートル
車線: 全線4車線
* 制限速度: 50 km/h

歴史

現在の広島県道195号西条停車場線は、1965年（昭和40年）3月31日に広島県告示261号により認定されました。認定以降、地域の発展と交通量の増加に伴い、道路改良が進められ、2006年（平成18年）2月28日には、全線が4車線化されました。これにより、交通容量が大幅に向上し、より円滑な交通の流れが実現しています。

構造物と地理

路線上には、石ヶ瀬橋という橋梁があり、黒瀬川を渡ります。通過する自治体は、全線を通じて東広島市のみです。

沿線情報

沿線には、前述の公共施設に加え、東広島市の歴史や文化に触れることができるスポットも点在しています。例えば、JR西条駅自体が地域の玄関口であり、駅周辺には西条の主要な施設が集まります。また、日本有数の酒どころとして知られる西条の象徴である「西条酒蔵通り」も近く、毎年10月には西日本最大級の酒のイベントである「酒まつり」が開催され、多くの観光客で賑わいます。その他、歴史的な遺構である御茶屋本陣跡や、教育機関である東広島市立西条小学校、さらには古代の古墳である三ツ城古墳なども、この県道からアクセス可能な圏内に位置しています。

このように、広島県道195号西条停車場線は、単なる交通路としてだけでなく、東広島市の中心地の生活、文化、歴史を支える基盤として、極めて重要な役割を担っています。

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