広島県道312号志路原大朝線

広島県道312号志路原大朝線

広島県山県郡北広島町を東西に横断する一本の県道があります。それが、一般県道である広島県道312号志路原大朝線です。この路線は、北広島町の南部に位置する志路原地区を起点とし、町の中心部にも近い大朝地区を終点とする、総延長約8キロメートルに及ぶ道路です。地域住民にとって、日々の生活を支える重要なライフラインであると同時に、周辺地域を結ぶアクセスルートとしての役割も担っています。

路線の概要と接続

本路線の起点は、北広島町志路原にあります。ここでは、地域の幹線道路の一つである国道433号と接続しており、県道の南端として機能しています。一方、終点は同じく北広島町の大朝地区に位置し、広島県道79号芸北大朝線と交差しています。この県道79号線は、北広島町の主要な地域間を結ぶ路線であり、本県道312号線は、この幹線道路へ志路原方面からアクセスするための重要な連絡路としての役割を果たしています。

通過自治体

山県郡北広島町

路線全体を通して、車両が通過するのは山県郡北広島町内のみであり、他の市町村を跨ぐことはありません。これは、本路線がより地域に密着した性格を持つことを示しています。

路線の特徴：狭隘区間

この県道の大きな特徴の一つとして、起点である志路原側から約2.5キロメートルにわたる区間が挙げられます。この部分は、かつての里山の中を通る小径が県道として指定されたような様相を呈しており、道幅が非常に狭くなっています。

大型車両の通行は困難
対向車とのすれ違いに十分な注意が必要
カーブが多く、勾配も比較的急な箇所が存在

通行する際には慎重な運転が求められる区間と言えるでしょう。この狭隘区間を抜けると、徐々に道幅は広がり、比較的走りやすい区間へと変化していきます。路線の後半部分、特に大朝に近づくにつれて、沿線には民家なども見られるようになります。

沿線施設

沿線には、地域の憩いの場としても知られる施設が存在します。代表的なものとしては、「田原温泉5000年風呂」が挙げられます。この温泉施設は、地元住民だけでなく、遠方からの訪問者にも親しまれており、ドライブやツーリングの途中に立ち寄る人もいます。県道312号線は、こうした沿線の施設へのアクセスルートとしても機能しており、地域の観光や交流にも貢献しています。

まとめ

広島県道312号志路原大朝線は、総延長8キロメートルという比較的短い路線ですが、その中には地域の特性が凝縮されています。起点の山間部から集落へ、そしてより広い幹線道路へと接続するこの道は、まさに地域の動脈の一つと言えるでしょう。狭隘区間といった通行上の注意が必要な箇所もある一方で、沿線には地域資源もあり、単なる移動路としてだけでなく、地域の文化や生活に触れることができる道でもあります。今後もこの県道が、地域住民の生活を支え、訪れる人々にとって安全で快適な通行路であり続けることが期待されます。

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