広島県道340号下竹仁久芳線

概要

広島県道340号下竹仁久芳線（ひろしまけんどう340ごうしもだけにくばせん）は、広島県東広島市を通過する主要な一般県道の一つです。この路線は、東広島市福富町下竹仁を起点とし、同じく東広島市福富町久芳に至るルートを描いています。地域の生活道としてだけでなく、周辺施設へのアクセスを担う重要な道路です。

起点は、東広島市福富町下竹仁に位置し、ここでは広島県道33号瀬野川福富本郷線と接続しています。一方、終点は東広島市福富町久芳の久芳交差点となっており、国道375号および広島県道60号大和福富線と交差する交通の要衝となっています。この路線は、福富町内の南北を結ぶ主要な動線として機能しています。

歴史

本路線の歴史は、前身である広島県道340号久芳向原線に遡ります。1994年（平成6年）4月1日、広島県の告示第406号によって、現在の広島県道340号下竹仁久芳線として正式に認定されました。この認定に先立つ1993年（平成5年）5月11日には、当時の建設省（現在の国土交通省）により、前身である県道久芳向原線の一部区間が主要地方道として指定され、広島県道80号東広島向原線へと移行しました。

久芳向原線のうち、この主要地方道に指定されなかった区間、および当時広島県道33号瀬野川福富本郷線と重複していた区間から重複部分を除いた残りの区間が、新たな一般県道として広島県道340号下竹仁久芳線に再編成されたという経緯があります。路線の分断と再編を経て、現在の形が確立されました。

その後、地域の行政区画の変更に伴い、路線の起終点所在地に関する表記にも変更が生じました。2005年（平成17年）2月7日に、賀茂郡福富町が東広島市に編入されたことを受け、起終点の地名表記が「賀茂郡福富町下竹仁」から「東広島市福富町下竹仁」へ、「賀茂郡福富町久芳」から「東広島市福富町久芳」へと改められました。これにより、現在の所在地表示となっています。

路線状況

現在の広島県道340号下竹仁久芳線は、非常に快適な道路環境が整備されています。かつては、区間によって道路の幅員が狭くなる箇所が存在し、広い区間と狭い区間が混在する状況でした。しかし、沿線に建設された福富ダムに関連する道路付け替え工事が実施された結果、全線にわたって改良が進められました。

この改良工事により、道路は全面的に再整備され、全ての区間が上下線とも2車線の十分な幅員を持つ道路へと生まれ変わりました。これにより、以前のような対向車とのすれ違いに苦慮するような箇所はなくなり、通行の安全性や円滑性が大幅に向上しました。現代的な基準に適合した道路構造となり、地域の交通インフラとして重要な役割を果たしています。特に、福富ダムへのアクセス道路としての機能も担っており、ダムを訪れる車両にとっても利用しやすい路線となっています。

地理

通過する自治体

本路線が通過する自治体は、広島県東広島市のみです。福富町内の下竹仁地区と久芳地区を結んでおり、東広島市域内で完結する路線です。

交差する道路

主要な交差道路は以下の通りです。

広島県道33号瀬野川福富本郷線（東広島市福富町下竹仁、起点）
国道375号（東広島市福富町久芳、久芳交差点、終点）
広島県道60号大和福富線（東広島市福富町久芳、久芳交差点、終点）

終点の久芳交差点では、地域の幹線道路である国道375号や、隣接する大和町方面へ向かう広島県道60号と接続しており、広域的な交通ネットワークの一部を構成しています。

沿線施設

路線の沿線には、地域の生活や活動に関連する主要な施設が点在しています。

福富ダム
東広島市立福富中学校
東広島市役所福富支所

福富ダムは治水・利水に重要な役割を果たす施設であり、その周辺は自然豊かな景観が広がっています。また、東広島市立福富中学校や東広島市役所福富支所は、地域の教育・行政の中心的な施設であり、本路線はこれらの施設へのアクセスルートとしても利用されています。

広島県道340号下竹仁久芳線