広島県道369号南方竹原線

広島県道369号南方竹原線は、広島県三原市本郷町南方から竹原市田ノ浦三丁目に至る一般県道です。その総延長は約6.7キロメートルとなっています。この路線は、三原市と竹原市という瀬戸内沿岸の二つの市を結ぶ役割を担っています。

路線の概要

本路線の起点は、三原市本郷町南方に位置し、国道2号と接続しています。終点は、竹原市田ノ浦三丁目であり、ここでは広島県道75号三原竹原線に接続しています。通過する自治体は、起点側の三原市と終点側の竹原市のみです。

道路の状況

総延長6.7キロメートルと比較的小規模な県道ですが、その道路状況は区間によって大きく異なります。地図上でこの路線を見ると、あたかも国道2号から竹原市の中心部近くまでを直線的に結ぶ、利便性の高い短絡路のように見えるかもしれません。しかし、現実の道路は特に竹原市小梨町以南の区間において、道幅の狭い山道となっており、通行には注意が必要です。この狭隘区間においては、大型車両の通行は困難であり、実質的に通行が制限されています。また、竹原市小梨町の約1.9キロメートルにわたる区間は、異常気象時における通行規制の対象となっています。

路線の歴史

南方竹原線の歴史は、1960年（昭和35年）10月10日に広島県告示第682号によって、広島県道264号南方竹原線として認定されたことから始まります。その後、1972年（昭和47年）11月1日には、広島県によって実施された県道の路線番号再編に伴い、現在の路線名称である広島県道369号南方竹原線へと変更されました。

さらに時代が下り、1993年（平成5年）5月11日には、国の建設省（現在の国土交通省）により、本路線の一部が主要地方道である三原竹原線として指定を受けました。この指定を受けて、翌年の1994年（平成6年）4月1日には、従前存在した広島県道166号三原竹原線の全区間と、本路線の一部を統合する形で、主要地方道である広島県道75号三原竹原線が新たに認定されることとなりました。これに伴い、本路線の終点は従前の竹原市田ノ浦一丁目（国道185号交点）から、現在の竹原市田ノ浦三丁目（広島県道75号三原竹原線交点）へと変更されたのです。

しかしながら、当時の主要地方道75号線は、三原市小泉町内に通行不能区間が存在したため、三原・竹原間の幹線として機能していませんでした。そのため、主要地方道75号として指定された区間でも、本路線（県道369号）の標識が引き続き残されていたほか、国道185号上の案内標識にも本路線の番号が示されるといった状況が見られました。

近年の変化としては、2005年（平成17年）3月22日に三原市と周辺の自治体が合併し、新たな三原市が誕生したことが挙げられます。この合併に伴い、起点の地名表記が、それまでの豊田郡本郷町南方から現在の三原市本郷町南方へと変更されました。

地理的要素

本路線が通過する自治体は、広島県三原市および竹原市です。沿線には、広島県動物愛護センターや竹原カントリークラブといった施設が存在します。

結び

広島県道369号南方竹原線は、地図上のイメージとは異なり、一部に狭隘区間を含むなど変化に富んだ県道です。歴史的にも、主要地方道への一部昇格や終点の変更、さらには他の主要地方道との複雑な関連性を持つなど、興味深い経緯をたどってきました。

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