広島駅南口再開発計画

広島駅南口再開発計画

広島駅南口再開発計画は、広島市南区松原町におけるJR広島駅南口駅前周辺の市街地再開発事業です。戦後の闇市から復興したこの地域は、老朽化した木造家屋が密集し、都市機能や景観の面で課題を抱えていました。この状況を改善するため、1981年に広島駅表口周辺地区市街地再開発事業基本計画が策定され、以下の3つのブロックに分けて再開発が進められました。

Aブロック：駅前広場南、駅前通り西側
Bブロック：駅前広場南、駅前通り東側
Cブロック：駅前広場東、大州通り北側

各ブロックでは、地権者が中心となって市街地再開発組合が結成され、以下の再開発ビルが建設されました。

Aブロック：エールエールA館（1999年開館）
Bブロック：シティタワー広島（商業施設：BIG FRONTひろしま、2016年開館）
Cブロック：グランクロスタワー広島（商業施設：EKICITY HIROSHIMA、2017年開館）

各ブロックの詳細

Aブロック：エールエールA館

広島市を筆頭株主とする第三セクター「広島駅南口開発」が管理・運営を行っています。地下2階、地上12階建てで、1999年4月20日に開館しました。核テナントは地元の百貨店である福屋で、広島駅前店として地下2階を除く部分に入居しています。中央部には吹き抜けがあり、広場として活用されています。2026年春を目処に広島市立中央図書館及び広島市映像文化ライブラリーの移転に伴うリニューアルを予定しています。

Bブロック：シティタワー広島・BIG FRONTひろしま

A館と駅前通りを挟んだ東側に位置し、地下2階・地上52階建ての西棟と、地下1階・地上10階建ての東棟から構成されています。西棟の高さは197.5mで、中国地方で最も高いビルです。2016年8月31日に全館開館しました。商業施設部分は「BIG FRONTひろしま」、分譲マンション部分は「シティタワー広島」という名称で、核テナントはビックカメラとナショナル会館（パチンコ店）です。

Cブロック：グランクロスタワー広島・EKICITY HIROSHIMA

地下1階・地上46階建ての住宅棟と、地下1階・地上11階建ての商業棟から構成されています。商業部分は「EKICITY HIROSHIMA」、分譲・賃貸マンション部分は「グランクロスタワー広島」という名称で、2016年12月22日に竣工しました。商業棟の核テナントは、エディオンが運営する「エディオン蔦屋家電」と、フィットネスクラブ「フィットネス＆スパ ゼクシス広島」です。

今後の展望

2025年3月にはCブロックと駅ビル「minamoa」が、2026年度末にはA・Bブロックとminamoaがペデストリアンデッキで接続される予定です。これにより、駅からのアクセスが向上し、回遊性が高まることが期待されます。広島駅南口再開発は、広島市の玄関口として、市民や観光客にとってより魅力的な空間となることを目指しています。

この再開発は、単に新しい建物を作るだけでなく、地域の歴史や文化を尊重し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。愛友ウォークの整備はその一例であり、かつてこの場所にあった市場の雰囲気を再現し、人々の記憶を繋ぐ役割を果たしています。広島駅南口再開発は、広島の未来を拓くための重要なプロジェクトと言えるでしょう。

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