広瀬与兵衛

広瀬 与兵衛の生涯と業績

広瀬与兵衛（廣瀬 與兵衞、1891年1月3日 - 1966年6月5日）は、昭和時代に活躍した実業家および政治家である。神奈川県に生まれ、彼の旧姓は長谷川であった。父は長谷川豊吉という薪炭商であり、広瀬与兵衛は彼の六男として育てられた。大学では中央大学を卒業した後、先代の養子となり家族の伝統を引き継いだ。

1926年、家督を継承し広瀬与兵衛として家業である薪炭商を営むこととなった。これ以降、東京都燃料卸商業組合理事長、全国燃料団体連合会長、日本薪炭社長など多くの重要ポジションを歴任し、商業界における彼の影響力は非常に大きかった。同時に、商工組合中央会や東京商工会議所議員などの役職を持ちながら、地域社会でも積極的に活動していた。

1947年には、参議院議員通常選挙に無所属で出馬し、全国区から当選を果たし、参議院議員として1期の任期を果たした。この間、参議院自由党の副会長や建設委員長、第4次吉田内閣文部政務次官などを含む多くの要職を歴任した。政治家としての彼の活動は、経済政策や教育政策において大きな影響を与えた。

1953年には第3回通常選挙に自由党公認で出馬したが、残念ながら落選してしまった。この選挙での経験は、彼のキャリアにおいて一つの転機となり、その後の活動にさまざまな影響を及ぼしたことが考えられる。

晩年には、1965年に春の叙勲で勲三等旭日中綬章を受章し、国家への積極的な貢献を評価された。彼が75歳で亡くなる直前には、正五位に叙されている。

また、家族に関しては、妻の広瀬正子があり、彼女は参議院議員の小串清一の長女であった。広瀬与兵衛の生涯は、実業の発展と政治活動によって、昭和の時代における日本の社会と経済の変化の一端を担ったと言える。彼の業績は、地域社会や商業界、そして政治において多大な影響を与えたことが評価され、多くの人々に記憶されている。

参考文献

• - 『大衆人事録 第14版 東京篇』帝国秘密探偵社、1942年
• - 人事興信所編『人事興信録 第15版 下』人事興信所、1948年
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年
• - 『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年
• - 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年

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