庄内沖地震

庄内沖地震について

庄内沖地震（しょうないおきじしん）は、1833年12月7日午後2時頃に発生した大規模な地震です。この地震は山形県沖、正確には北緯38.9、東経139.25の位置で発生し、規模はマグニチュード7.5（Mw 8.0）に相当すると推定されています。当時、地震によって津波も引き起こされ、東北地方や新潟県、日本海側に広く影響を及ぼしました。

この地震はまた、出羽国沖地震（でわのくにおきじしん）や庄内地震（しょうないじしん）、羽前沖地震（うぜんおきじしん）とも呼ばれており、地域によって異なる呼称が使われています。地震による直接的な被害に加え、津波が引き起こした二次的な影響も大きく、多くの命が失われました。

被害状況

庄内地方における壊れた家屋の数は475戸に達し、津波の影響で38人が亡くなりました。また、能登半島でも47人の溺死者が確認されています。地震の揺れの強さを評価した宇佐見による調査では、新潟県から山形県にかけて約80kmの範囲で震度6の揺れがあったと推定されています。震度5が観測された地域は新潟から秋田にかけての約250kmの広がりを持ち、さらに震度4は津軽や北海道松前、能登半島にまで及んでいたことが指摘されています。

津波の影響

この地震によって引き起こされた津波は非常に大きく、その遡上距離や高さは1964年の新潟地震を上回ると考えられています。湯野浜から府屋間での津波高は5~6mに達し、一部では7~8mにもなる場所が確認されています。また、津波は新潟県の角田浜・五ヶ浜の砂浜にも遡上し、地盤高5m以上の位置まで影響を及ぼしました。診断結果によると、佐渡の岩谷口では6.4m、輪島でも5.3mの津波高が確認されています。

新川河口では2.5kmまで遡上し被害が確認されましたが、阿賀野川での津波の遡上到達点については未解明のままです。地震の震源域については、1964年の新潟地震の震源域に重なるとの見方もありますが、新たに発生した震源域とも考えられ、1983年の日本海中部地震の発生以降、さらなる調査が進められています。

地震の規模

地震の規模については様々な研究があり、河角廣（1951）はMK=5を与え、マグニチュードは7.4に等しいとしています。他の研究者の見解では、宇津（2001）が7.7、宇佐美（2003）が7 1/2±1/4と推定しており、これらの数字は地震の強度や影響に関する理解を深める手助けとなっています。大長（1989）は湯野浜28km沖に震央があると仮定してマグニチュード7.8を推定し、相田（1989）は津波の数値実験を基にした断層モデルから地震モーメントを1.26×10^21 N・m（Mw 8.0）とされています。

結論

庄内沖地震は、日本の地震史において重要な出来事であり、その影響は長期間にわたり人々の生活や土地に深い傷跡を残しました。この地震の記録や研究は、今後の地震対策に活かされるべき貴重な情報源となります。

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