庄司俊作

庄司俊作（しょうじ しゅんさく）氏は、1952年生まれの日本の歴史学者、経済学者です。同志社大学人文科学研究所教授として、近代日本経済史、とりわけ農政史を専門に研究活動を行っています。

略歴

兵庫県出身の庄司氏は、1975年に東京教育大学文学部を卒業後、一橋大学大学院経済学研究科に進学。1978年に修士課程を修了し、1981年には博士課程を単位取得満期退学しました。大学院では、中村政則教授の指導を受けました。1993年には、京都大学より博士（経済学）の学位を授与されています。

研究者としての活動に加えて、社会活動にも積極的に参加しており、社団法人京都自治体問題研究所副理事長、日本村落研究学会理事などを務めています。また、1999年度には日本村落研究学会研究奨励賞を受賞するなど、その研究業績は高く評価されています。

研究内容

庄司氏の研究は、近代日本の農村社会の変遷、農地改革の歴史的意義、そして開発と民主主義の関わりなど、多岐にわたります。特に、農村社会における国家と農民の関係、農地改革がもたらした社会構造の変化、そして地域社会における協同と自治のあり方など、現代社会にも通じる重要なテーマを深く掘り下げています。

著書

庄司氏は、多数の著書を通じて研究成果を発表しています。主な著書には以下のようなものがあります。

『近代日本農村社会の展開　国家と農村』（ミネルヴァ書房、1991年）
『日本農地改革史研究　その必然と方向』（御茶の水書房、1999年）
『近現代日本の農村　農政の原点をさぐる』（吉川弘文館、2003年）
『日本の村落と主体形成　協同と自治』（日本経済評論社、2012年）
『国家と農業、農村ー歴史と現在』人文研ブックレットNo.56(同志社大学人文科学研究所、2017年）
『階級社会と格差・貧困』人文研ブックレットNo.58（同志社大学人文科学研究所、2018年）
『地域の主体形成と伝統社会』人文研ブックレットNo.59（同上）
『格差・貧困の社会史』（クロスカルチャー出版、2020年）

これらの著書を通じて、庄司氏は、近代日本の農村社会が抱える様々な問題点を明らかにし、歴史的視点からその解決策を模索しています。また、編著として『大学の協同を紡ぐ　京都の大学生協』（日本生活協同組合連合会、2012年）、『市町村合併と村の再編―その歴史的変化と連続性』（農山漁村文化協会、2014年）、『戦後日本の開発と民主主義　地域にみる相剋』（昭和堂、2017年）なども手がけています。

庄司氏の研究の意義

庄司氏の研究は、現代社会が直面する格差や貧困問題、地域社会の衰退といった課題を考える上で、重要な視点を提供しています。特に、農村社会における歴史的変遷を分析することで、現代社会の問題点をより深く理解するための示唆に富んでいます。その研究は、歴史学、経済学の分野だけでなく、社会学、地域研究など、幅広い分野に影響を与えています。

外部リンク

* 庄司 俊作 - 研究者情報

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