庄司永建

庄司 永建（しょうじ えいけん）

庄司永建（1923年7月6日 - 2015年9月15日）は、日本の俳優で、山形県で生まれた。大学では上智大学を卒業し、1948年には民衆芸術劇場附属養成所を経て劇団民藝に入団し、俳優としてのキャリアをスタートさせた。その後、1970年には民藝を退団し、フリーの立場で活動を続けることとなった。

俳優としてのキャリア

庄司は日活に所属し、特に石原裕次郎との共演が多く、その信任を受けていた。1970年代には『西部警察』で捜査係長・二宮武士警部補役を演じ、その役は彼の代表作となった。彼は悪役から善人まで幅広い役柄に挑戦し、長いキャリアの中で数多くの映画やドラマに出演した。

代表的な映画には、1949年の『ぬかものがたり』や、1970年代の『黒部の太陽』、1983年の『小説吉田学校』などがある。また、テレビドラマでも多くの作品に出演しており、特に大河ドラマの『花の生涯』『独眼竜政宗』『平清盛』などでの演技が印象的である。

晩年の活動と民話の語り部

晩年には、俳優業だけでなく故郷である山形の民話を伝承する活動にも力を入れた。毎年、地域のイベントなどで民話の語り部として地域文化の継承に努めていた。2012年に80歳を超えてもなお、NHKの大河ドラマ『平清盛』に出演するなど、精力的に活動を続け、視聴者にその存在感を示し続けた。

私生活と晩年

2007年に妻をがんで亡くしたものの、彼はその後も女優の娘・庄司麻由里と共にメディアに登場し、元気な姿を見せていた。2015年に92歳で逝去し、戒名は永徳院禅覚建優居士であった。彼の特技には剣道やスキーもあった。

庄司は日本の俳優界の重要な存在として、視聴者に深い印象を与え続けた。彼の活動は多岐にわたり、役者としての資質だけでなく、文化の伝承者としても大きな影響を与えた存在であった。彼の存在があったからこそ、日本のエンターテインメント界における俳優の在り方も多様性を増したと言えるだろう。

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