序ノ口

序ノ口（じょのくち）

序ノ口とは、大[[相撲]]における番付の階級の一つであり、最も下位に位置します。序ノ口の力士は、番付外（前相撲）からの出世を果たした者たちが初めて名前を載せることができる場であり、この地位への昇進は力士にとって重要なステップとなります。相撲界全体においても、序ノ口はその後のキャリアを左右する位置づけであり、勝利を重ねることでさらなる昇進のチャンスを得ることができるため、多くの新弟子が目指す場所でもあります。

歴史・呼称の由来

もともと江戸時代には「上ノ口」と呼ばれていましたが、「上」が上位や高位と混同されやすいため、その後、序の部分を明確にするため「序ノ口」という名称が使われるようになりました。この地位は、江戸時代の番付では五段目にあたるため、かつては「五段目」とも称されていました。

特徴

序ノ口では、力士の名前が番付表では最も小さな文字で記載されることから、「虫眼鏡」とも呼ばれています。このことは、序ノ口が相撲界における下位の地位であることを象徴しています。

成績と取り組み

序ノ口の力士は、通常の本場所で15日間にわたって7番の相撲を行いますが、場合によっては8番相撲が組まれることもあります。月ごとに参加人数が変動し、年間を通してこの階級に在籍する力士の数は一定ではありません。特に5月場所には新弟子が多く入門するため、序ノ口の人数の比率が高まる傾向があります。例えば、1992年5月場所では序二段と序ノ口の比率が2:1という記録が残っています。

昇進や優勝

序ノ口で一勝を挙げると、大抵は翌場所で序二段に昇進するチャンスがあります。全休や全敗をしなければ、番付外に陥落することはないため、ここで連敗記録を持つ力士が現れることもあります。このような状況下でも、自らの地位を守り続ける力士も少なくはありません。

優勝者には賞金が支給され、特に新弟子の多い1月や3月の場所では、アマチュア相撲での実績がある力士が目立ちます。決定戦は、同率の力士が存在する場合に実施されることが多く、近年では6勝1敗の力士による決定戦も見られています。

記録

2023年現在、序ノ口に関する記録もさまざまです。在位した場所数や連続在位の記録、優勝回数などで名を馳せる力士がいるものの、その多くは序ノ口での活動が続いています。

その他の用法

序ノ口は大[[相撲]]の最下級の階級を指すため、一般的に「初っ端」や「程度が低い」といった意味合いを持つこともあります。例えば、物事の始まりや入門段階を表す際にも使用される言葉です。相撲界において重要な位置を占めている序ノ口は、単なる地位以上の意味を持つ存在であると言えるでしょう。

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