店頭有価証券

店頭有価証券とは

店頭有価証券とは、取引所に上場していない有価証券を指し、一般には非上場有価証券や未公開有価証券とも呼ばれるものです。この有価証券は、上場有価証券と店頭有価証券に区分され、上場有価証券は取引所に上場されている証券を指し、店頭有価証券はそれ以外の全ての証券を指します。

店頭有価証券は、一般に「青空銘柄」と呼ばれることがあり、その取引に関しては日本証券業協会の規則によって厳しく管理されています。具体的には、証券会社は投資家に対する積極的な投資勧誘を行うことはできませんが、顧客からの注文を受けることは可能となっています。ただし、特定の条件を満たす店頭取扱有価証券に関しては、証券会社が投資勧誘を行うことも許可されています。

店頭有価証券の具体例

例えば、富証券が取り扱う有価証券には富山県の非上場でグリーンシート以外のものが含まれ、こうした銘柄は一般的に「地場株」として知られています。しかし、その知名度は必ずしも高いわけではなく、取引を希望する投資家は限られたコミュニティ内での取引に留まることが多いです。2012年には富証券が島大証券に吸収合併され、その後も株主コミュニティとしての形を維持しつつ、参加者外の取引は可能でありながら、投資勧誘はコミュニティ内に限られているという状況が続いています。

JC証券もかつては注文受注が可能な銘柄を扱っていましたが、2021年9月に破産手続きが開始されたため、現在の取り扱いはありません。

店頭取扱有価証券とは

店頭有価証券の中でも、特定の要件を満たすものは「店頭取扱有価証券」と呼ばれ、証券会社による投資勧誘が可能です。これには、過去に存在したグリーンシート銘柄や、フェニックス銘柄、あるいは譲渡制限のある有価証券が含まれます。これらの銘柄については、証券会社は顧客に対して積極的な勧誘を行うことができます。

店頭デリバティブの取引

さらに、店頭有価証券に関連して、「店頭デリバティブ」という概念も存在します。これは、取引所を介さない形で行われる相対取引のデリバティブ取引を指します。特に、金融機関同士で行われる取引は非常に活発であり、非上場株式とは異なるダイナミックな取引市場を形成しています。

未公開株詐欺について

最後に、未公開株に関連する詐欺についても注意が必要です。金融庁は未公開株を利用した詐欺行為に対する警戒を呼びかけており、投資家は慎重に情報を精査しなければなりません。

近年、店頭有価証券及びその関連の取り扱いや市場動向は変化しているため、常に最新の情報を確認することが重要です。

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