庵原村

庵原村（いはらむら）は、かつて静岡県の中部に位置し、庵原郡に属していた村です。現在の静岡市清水区の西部に位置し、庵原川の上流域にあたる地域でした。

地理

村内には、高山や高根山といった山々がそびえ、豊かな自然に囲まれていました。庵原川や山切川といった河川が流れ、地域の水源となっていました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日の町村制の施行により、茂畑村、広瀬村、尾羽村、草ヶ谷村、山切村、杉山村、庵原村、伊左布村、吉原村、原村が合併し、新たな庵原村として発足しました。この合併により、村の規模が拡大し、行政機能も強化されました。

しかし、1961年（昭和36年）6月28日、庵原村は清水市に編入されることとなり、同日をもって庵原村は廃止されました。これにより、庵原村は自治体としての歴史を終えました。

その後、2003年（平成15年）4月1日には、清水市が静岡市と合併し、改めて静岡市が発足しました。これにより、旧庵原村域は静岡市の一部となりました。

さらに、2005年（平成17年）4月1日、静岡市が政令指定都市に移行し、旧村域は清水区となりました。これにより、庵原村の地域は、静岡市清水区の一部として、新たな発展を目指すこととなりました。

交通

庵原村の地域は、交通の要衝でもありました。新東名高速道路が旧村内を通過しており、新清水ジャンクションと清水いはらインターチェンジが設けられています。これにより、広範囲な地域へのアクセスが可能となり、物流や観光の面で重要な役割を果たしています。

かつては、庵原軌道という鉄道路線も存在していました。1914年に開通し、1916年に廃止された短い歴史を持つ庵原軌道線は、庵原役場前駅、庵原郵便局前駅、庵原新田駅、庵原金谷駅を結んでいました。この路線は、地域の住民にとって重要な交通手段でしたが、短期間で廃止されたため、その痕跡はほとんど残っていません。

参考文献

角川日本地名大辞典 22 静岡県

関連項目

静岡県の廃止市町村一覧

もう一度検索