康師傅

康師傅控股有限公司（カンシーフー）

康師傅控股有限公司（こうしふ-こうこ-ゆうげんこうし、カンシーフー、SEHK: 322、TWSE: 910322）は、台湾の彰化県をルーツとする、香港証券取引所に上場している大手食品メーカーです。同社は、中国本土を中心にインスタントラーメン、飲料、菓子類などの食品製造・販売を主な事業として展開しています。

概要

康師傅の本社は、中国天津市浜海新区の天津経済技術開発区（TEDA）に位置しています。中国における最大の台湾系企業の一つであり、同時に台湾を代表する食品企業でもあります。大手食品メーカー「味全」などを傘下に持つ台湾の企業グループ・頂新国際集団と、日本のサンヨー食品が共同で筆頭株主となっています。

頂新グループは、1958年に台湾彰化県で設立された製油会社「鼎新製油工廠」を起源とし、その後「頂新製油公司」に改称しました。中国の改革開放後、同グループは中国への本格的な投資を開始し、1992年に天津開発区に「天津頂益国際食品有限公司」を設立。これが、康師傅ブランドのインスタント食品を製造する拠点となりました。後に、天津頂益国際食品有限公司は社名を康師傅に変更しています。1999年には、頂新グループとサンヨー食品の提携が成立し、サンヨー食品も康師傅の33%以上の株式を保有するようになりました。2008年には、伊藤忠商事からの投資も受け入れています。

2012年の尖閣諸島国有化を巡る中国での反日運動の際には、日本企業との提携が深いことから、一部で不買運動が起こり、売り上げが落ち込むという影響も受けました。

中国は、世界のインスタントラーメン消費量の約半分を占めると言われています。その中国市場において、康師傅は金額ベースで約5割のシェアを誇るトップメーカーです。また、飲料部門でも高いシェアを持ち、企業別ではコカ・コーラに次ぐ2位につけています。

康師傅の強みは、「台湾と日本のハイブリッドであること」と魏応州董事長は述べています。アサヒビールをはじめとする日本企業との提携を通じて、中国人の好みを熟知し、円滑なコミュニケーションを可能にする台湾の強みと、高品質な生産管理を行う日本の強みを融合させたことで、成長を続けています。

2004年の純利益は2億8642万9000米ドル、一株当たり当期純利益は2ドル以上を記録しました。2008年6月、フォーブス誌は、頂新グループ会長の魏応州一族の純資産価値を26.5億ドルと発表し、当時の台湾で第8位の富豪となりました。2013年には、台湾富豪ランキングで3位にランクインしています。

台湾康師傅の解散

台湾康師傅は、2014年に発生した頂新國際廃油ラード不正事件の影響を受け、台湾でのインスタント麺の製造販売を停止しました。2015年には実質的に運営されていませんでしたが、2017年1月1日に会社を解散することが正式に決定しました。

資産

康師傅は、康師傅飲品有限公司の50%の株式を保有しています。

商品

同社が製造・販売する主な商品は以下の通りです。

鮮の毎日C（鮮之每日C）: オレンジ、赤ブドウ、白ブドウ味のジュース。
インスタントヌードル: 泡椒牛肉麺、紅焼牛肉麺、香辣牛肉麺など、様々なフレーバーのインスタントラーメン。

外食

康師傅は、「康師傅牛肉麺」という麺を中心としたファーストフード店を運営しています。

スポーツ

康師傅は、天津市のTEDAを本拠地とするサッカークラブ「天津泰達足球倶楽部」のスポンサーを務めています。同クラブは現在、「天津康師傅」と名乗っています。

出典

康師傅控股

外部リンク

康師傅控股

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