廣光俊昭

廣光俊昭氏は、1969年3月11日に愛知県名古屋市で生まれました。東京大学教養学部を卒業後、1992年4月に大蔵省（現在の財務省）に入省し、国際金融局国際機構課に配属されました。その後、1994年にはオックスフォード大学へ留学し、経済学の修士号（M.Phil.）を取得しました。2021年には一橋大学大学院経済学研究科の博士後期課程を修了し、博士（[[経済学）]]の学位を取得しています。審査委員長は後藤玲子氏が務めました。

キャリアにおいて、廣光氏は世界銀行審議役、富山県知事政策局長、内閣官房副長官秘書官（野田内閣、安倍内閣）、復興庁参事官、主計企画官（財政分析担当）、主計官（年金・福祉・労働予算担当）、大臣官房総合政策課長など、数々の重要な役職を歴任しました。現在は、在アメリカ合衆国日本国大使館公使として活躍しています。

経済学者としての廣光氏の専門は、マクロ経済学、行動経済学、政治哲学です。特に、世代間の問題に焦点を当てた研究が知られており、経済実験に基づく考察を行っています。著書『哲学と経済学から解く世代間問題 経済実験に基づく考察』（2022年、日本評論社）は、第66回（2023年度）日経・経済図書文化賞を受賞しました。この受賞は、廣光氏の研究が学術的な貢献だけでなく、社会的な課題解決にも寄与するものであることを示しています。

廣光氏の略歴は以下の通りです。

1987年3月：愛知県立一宮高等学校卒業
1992年3月：東京大学教養学部卒業
1992年4月：大蔵省（現財務省）入省（国際金融局国際機構課）
1994年6月：オックスフォード大学留学（M.Phil.（経済学）、1996年）
2010年7月：大臣官房総合政策課企画室長
2011年7月：主税局総務課主税企画官兼主税局調査課
2011年9月：内閣官房内閣総務官室総理大臣官邸事務所（内閣官房副長官秘書官）
2013年9月：復興庁統括官付参事官
2015年7月：主計局主計企画官（財政分析担当）
2016年6月：主計局主計官（年金・福祉・労働予算担当）
2017年7月：理財局計画官（厚生労働・文部科学、地方公共団体担当）
2018年7月：理財局国庫課長
2019年7月：大臣官房政策金融課長
2020年7月：大臣官房総合政策課長
2021年3月：一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士（[[経済学）]]
2021年5月：在アメリカ合衆国日本国大使館公使



主な著書には、以下のものがあります。

Resolving Intergenerational Conflicts: An Approach from Philosophy, Economics, and Experiments（2024年、Springer）
『哲学と経済学から解く世代間問題 経済実験に基づく考察』（2022年、日本評論社）- 第66回日経・経済図書文化賞受賞
『フューチャー・デザインと哲学 世代を超えた対話』（2021年、勁草書房）（共著）
『図説 日本の財政 令和3年度版』（2021年、財経詳報社）（編著）
『図説 日本の財政 令和2年度版』（2020年、財経詳報社）（編著）
Future Design Incorporating Preferences of Future Generations for Sustainability（2020年、Springer）（共著）

廣光氏の研究は、経済学、哲学、そして政策立案の分野にわたる幅広い視点から、現代社会が直面する複雑な問題に取り組むための重要な貢献となっています。特に、世代間の公平性という観点からの研究は、今後の持続可能な社会を構築する上で不可欠な視点を提供しています。

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