廣瀬順子

廣瀬順子の柔道人生

廣瀬順子（ひろせ じゅんこ、1990年10月12日生まれ）は、山口県山口市出身の日本の柔道家で、視覚障害者柔道の57kg級で活躍しています。彼女は158cmの身長で、柔道の道を歩み始めたきっかけは、小学校5年生の頃に出会った少女漫画『あわせて1本!』でした。この作品からの影響で、柔道を始めることとなり、その後は小郡中学校から西京高等学校へ進学し、インターハイにも出場するなど、充実した柔道人生を歩んできました。

病気との闘い

しかし、彼女の柔道人生には試練が待ち受けていました。大学時代、花園大学社会福祉学部臨床心理学科に在籍していた際に、膠原病を患い視力が低下してしまうのです。このため、一時期は柔道から離れざるを得ない状況となりました。しかし、障害者スポーツ、特にゴールボールの試合を観戦したことが、彼女に再び柔道を続けたいという思いを呼び起こしました。そして、視覚障害者柔道で復帰することを決めたのです。

国際大会での活躍

その後、廣瀬は2014年のアジアパラ競技大会で2位となり、2015年にはIBSAワールドゲームズで5位に入賞します。ここで、視覚障害者柔道界で活躍していた廣瀬悠と出会います。彼との出会いは、彼女の人生に大きな影響を与え、2015年には自らプロポーズして結婚しました。夫婦は共に伊藤忠丸紅鉄鋼に所属しており、特に寝技が不得意だった彼女は、夫の指導の下でその技術を磨いていきました。結婚後、彼女は愛媛県松山市を拠点に活動を続けます。

パラリンピックでの挑戦

2016年にはリオデジャネイロパラリンピックの代表候補選考会で夫と共に優勝し、二人揃って代表入りを果たしました。リオデジャネイロパラリンピックでは、準決勝で地元の選手に敗れましたが、3位決定戦ではスペインの選手を下し、銅メダルを獲得しました。このメダル獲得は、日本の女子選手としては、パラリンピックで正式種目として採用されて以来初の快挙となりました。試合後のコメントでは、夫の指導に感謝の意を示しました。

継続する挑戦

その後も、彼女は2018年のIBSAワールドカップで優勝し、2021年に東京パラリンピックにも出場しました。東京では準々決勝で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦に進出。しかし、最終的には5位となります。2023年にはアジアパラ大会で優勝し、再びその実力を証明しました。

受賞歴と外部リンク

廣瀬は2016年に、松山市文化スポーツ栄誉賞や山口県スポーツ特別褒賞など、数々の受賞歴も持っています。また、彼女の SNS（InstagramやFacebook）では、夫との日常や柔道に関する取り組みを公開しており、多くの人に感動を与え続けています。彼女のこれからの挑戦にも、多くの期待が寄せられています。

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