建義 (仇池)

建義（けんぎ）について

建義は、中国の五胡十六国時代に、仇池を拠点とした君主、楊難当（ようなんだん）が使用した元号です。436年から442年までの7年間、彼の治世において用いられました。

元号の概要

元号: 建義（けんぎ）
君主: 楊難当（ようなんだん）
期間: 436年 - 442年
王朝: 仇池

楊難当と仇池について

楊難当は、氐族（ていぞく）の流れを汲む集団が築いた地方政権、仇池の君主でした。仇池は、現在の甘粛省南東部から陝西省南西部にかけての地域を支配し、漢民族の王朝である東晋や、周辺の異民族政権との間で複雑な外交関係を繰り広げました。

五胡十六国時代は、華北を中心に多くの政権が興亡した激動の時代であり、仇池もその波に翻弄されながら存続しました。楊難当は、その中で自らの勢力を維持し、一定の期間、独自の元号を立てることで、独立性を主張しました。

元号の意味合い

元号は、君主が天命を受け、新しい時代を切り開くという意思を示すものです。「建義」という元号には、文字通り「義を建てる」という意味合いがあり、楊難当が自らの政権を正当化し、新たな秩序を築こうとする決意が込められていたと考えられます。

西暦・干支との対応

参考文献

『中国歴代年号考』李崇智（中華書局 2004年）

関連項目

元号一覧
* 他の政権の「建義」元号

建義という元号は、短期間ではありましたが、五胡十六国時代の動乱の中で、地方政権が自立を目指した歴史を示す一例と言えるでしょう。この元号を通じて、当時の政治情勢や、人々の思いを垣間見ることができます。

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