建部和仁

建部和仁（たてべ かずひと）は、1947年5月25日生まれの日本の大蔵官僚です。東京大学法学部を卒業後、1970年に大蔵省（現在の財務省）に入省しました。入省後は、主税局国際租税課に配属され、租税に関する国際的な業務に携わりました。

1972年からフランスに留学し、国際的な視野を広げました。帰国後の1974年7月には、国際金融局国際機構課国際機関係長に就任し、国際金融機関との連携を担当しました。その後、1975年7月に洲本税務署長、1976年7月に関税局総務課長補佐を務め、税務行政や関税行政の現場を経験しました。

大蔵省では、理財局国有財産総括課長などを歴任し、国有財産の管理・運用に関する業務に携わりました。1994年には九州財務局福岡財務支局長に就任し、地方における財政運営を統括しました。1996年には欧州復興開発銀行理事に就任し、国際的な金融協力に貢献しました。

1999年には国際交流基金理事に就任し、国際文化交流事業に携わりました。2003年には造幣局理事に就任し、貨幣製造の管理運営を担いました。2006年にはルクセンブルク大公国駐箚特命全権大使に任命され、外交官としてのキャリアをスタートさせました。ルクセンブルクでは、日本とルクセンブルクとの友好関係の促進に尽力しました。

2009年には損保ジャパンDC証券監査役、2012年には損害保険ジャパン顧問、マネックスグループ顧問に就任し、民間企業での経験も積みました。同年には東京弁護士会に弁護士登録し、法律家としての活動も開始しました。2014年には雪国まいたけ監査役を務めるなど、幅広い分野で活躍しています。

著書には、『国有財産法精解 平成6年改訂』（大蔵財務協会、1994年）や、『小さな大国 ルクセンブルク』（かまくら春秋社、2010年）があります。

建部和仁は、大蔵官僚としてのキャリアだけでなく、国際的な舞台での活躍、弁護士としての活動など、多岐にわたる分野で豊富な経験と知識を持つ人物です。

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