弓削太郎

弓削太郎

弓削太郎（ゆげ たろう、1923年 - 1973年5月20日【遺体発見日】）は、昭和期に活躍した日本の映画監督です。

生涯

東京で生まれた弓削は、中央大学法学部を卒業後、1947年に大映東京撮影所に助監督として入社しました。そこで映画制作の基礎を学び、数多くの作品で助監督を務めました。

1960年、弓削は「女は抵抗する」で念願の監督デビューを果たします。以降は大映のプログラムピクチャーを中心に、様々なジャンルの作品を監督しました。彼の作品は、当時の社会風俗や若者文化を反映したものが多く、娯楽作品として人気を博しました。

しかし、1971年に大映が倒産。弓削は職を失い、苦境に立たされます。その翌年の1972年5月18日、弓削は行方不明となります。そして1973年5月20日、長野県北佐久郡軽井沢町の山中で、ミイラ化した状態の遺体が発見されました。警察は自殺とみて捜査しましたが、詳しい状況は不明のままです。

主な作品

弓削太郎は、助監督時代から数多くの作品に関わりました。監督作品としては、以下のような作品が挙げられます。

1960年: 女は抵抗する
1960年: 傷ついた野獣
1960年: 東京の空の下で
1961年: お嬢さん
1961年: 新人生劇場
1961年: 幼馴染というだけさ
1961年: 男の銘柄
1962年: スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ
1962年: かっこいい若者たち
1963年: 背広の忍者
1963年: 黒の商標
1963年: 黒の駐車場
1964年: 殺られる前に殺れ
1964年: 続・高校三年生
1964年: 制服の狼
1965年: 雲を呼ぶ講道館
1965年: 掏摸
1965年: 牝犬脱走
1966年: ザ・ガードマン 東京忍者部隊
1966年: 貴様と俺
1967年: 今夜は踊ろう
1967年: 女賭博師
1967年: 女賭場荒し
1968年: あるセックス・ドクターの記録
1968年: 喜劇 泥棒学校
1968年: 愛の三分間指圧
1968年: ある女子高校医の記録 妊娠
1968年: 高校生芸者
1968年: 続セックス・ドクターの記録
1969年: ある女子高校医の記録 失神
1969年: 昭和おんな仁義
1969年: 与太郎戦記
1969年: いそぎんちゃく
1970年: 与太郎戦記 女は幾万ありとても
1970年: 喜劇 おひかえなすって! （大映京都）
1970年: 夜のいそぎんちゃく
1971年: すっぽん女番長
1971年: 陸軍落語兵

これらの作品群は、弓削太郎の多才な才能と、当時の映画界におけるプログラムピクチャーの重要性を示しています。

参考文献

『日本映画監督全集』、キネマ旬報第698号、キネマ旬報社、1976年発行

外部リンク

弓削太郎 - 日本映画データベース
* 弓削太郎 - allcinema

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