弘前医科大学 (旧制)

弘前医科大学の歴史と概要

弘前医科大学（ひろさきいかだいがく）は、1948年に設立された官立の旧制医科大学です。この大学の歴史は、その前身である青森医学専門学校（青森医専）に遡ります。

学校の前史

1944年、青森県立青森病院内に看護婦講習科が設置されたことが、この医科大学の起源となりました。その後、青森医学専門学校が1944年に設立され、ここから大学としての特徴が芽生え始めます。この時期は、第二次世界大戦の影響を大きく受けていました。1945年の空襲では、青森医専の附属病院と寄宿舎が焼失するという困難を経験しましたが、教育活動は継続されました。

1946年には学生大会が開催され、弘前市への移転が決議されました。この移転は、学校の存続にとって重要なポイントとなるものでした。1947年には弘前市在府町に校舎が移転し、弘前医科大学として新たなスタートを切る基盤が築かれました。

弘前医科大学への昇格

1948年2月10日、大学令により弘前医科大学が設立されました。この新しい大学は、医学部を持つことが決まり、教育課程の整備が進められました。最初の卒業生は1949年に送り出され、附属厚生女学部も設置されました。

大学の設立に伴い、弘前医専も新制弘前大学に統合され、今の弘前大学の医学部の基礎となりました。1951年には新制弘前大学医学部が設置され、その後も多くの卒業生を輩出しています。

歴代校長と学長

弘前医科大学の初代校長であり、青森医学専門学校の校長も務めたのが丸井清泰氏でした。1948年から1953年までの間、大学の成長を見守りました。その後、工藤喬三氏や佐藤煕氏が校長に就任し、それぞれの時代に大学の発展に寄与しました。

校地と附属病院の変遷

設立当初、青森医学専門学校は青森市浦町の野脇国民学校校舎をを使用していましたが、戦後の移転後は旧朝陽小学校の校地に新たに移動しました。この校地は後に弘前大学医学部と引き継がれることになります。

附属病院も重要な役割を果たしました。青森県立青森病院が移管され、最初の附属病院となりましたが、戦火で一時機能を失いました。その後、弘前市に新たに附属病院が設けられ、現在の弘前大学医学部附属病院としても存続しています。

教育の展開と研究

弘前医科大学では、医学研究科や新制医学部進学課程も設置され、医学教育の質を向上させる努力が続けられました。特に、1958年には大学院医学研究科が設置され、高度な研究教育への取り組みが進みました。

結論

弘前医科大学は、歴史的に重要な役割を担い続けており、青森県における医学教育の中心として成長を遂げてきました。旧制医学専門学校から新制大学への移行を経て、現在に至るまで多くの医師を育成してきたこの大学の今後の発展が期待されます。

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