弘誓寺

弘誓寺（ぐせいじ）

弘誓寺は、岐阜県山県市に所在する臨済宗妙心寺派の寺院です。椎倉山という山号を持ち、本尊として聖観音菩薩を祀っています。この聖観音菩薩は、美濃西国三十三観音霊場の20番札所、そして美濃四国霊場の71番札所としても知られています。

歴史

弘誓寺の起源は、もともと方県郡安食村椎倉堂にあった聖徳太子作と伝えられる聖観音菩薩に遡ります。文安2年（1445年）に土岐成頼によって現在の地に移され、天台宗の寺院として開かれました。

その後、天文年間に斎藤道三の兵火によって寺は焼失しましたが、幸いにも本尊の聖観音菩薩は難を逃れました。観音像を祀るために草庵が結ばれ、地域の人々によって守り継がれてきました。

江戸時代に入り、寛文2年（1649年）に月庭和尚によって寺は再興され、この時、臨済宗妙心寺派の寺院として新たなスタートを切りました。以来、弘誓寺は地域の信仰の中心として、現在に至るまでその歴史を刻んでいます。

境内

境内には、弁天堂、十王堂、薬師堂など、様々な堂宇が建ち並んでいます。これらの堂は、それぞれ異なる仏様や神様を祀っており、訪れる人々に多様な信仰の場を提供しています。

文化財

本尊の聖観音菩薩像は、古くから地域の人々に大切にされてきた文化財です。美濃西国三十三観音霊場、美濃四国霊場の札所として、多くの巡礼者が訪れます。

参考文献

* 高富町史


弘誓寺は、その歴史と文化的な価値から、地域の重要な寺院として、また観光スポットとしても注目されています。訪れる人々は、静かで落ち着いた雰囲気の中で、歴史と信仰の深さを感じることができます。

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