弦巻健人

弦巻 健人

1987年6月29日、新潟県に生まれた弦巻 健人（つるまき けんと）氏は、日本の元プロサッカー選手です。現役時代のポジションはミッドフィールダーで、血液型はB型でした。

キャリアは、幼少期から東京ヴェルディの下部組織でサッカーを始めたことに遡ります。富士FCを経て、東京ヴェルディジュニア、ジュニアユース、ユースと昇格していきました。この間、U-14からU-18までの各年代別日本代表に継続的に選出されるなど、同世代の中でも特に将来を嘱望される存在として注目を集めました。

ユースチームに所属していた2005年には、日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会と高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会という主要な全国タイトルをヴェルディユースにもたらす中心選手として活躍します。さらに、この年、まだユース所属ながらトップチームに帯同し、J1リーグの試合にも出場するなど、世代トップレベルの実績を着実に積み重ねていきました。

翌2006年、東京ヴェルディのトップチームへ正式に昇格を果たしますが、プロの舞台ではなかなか安定した出場機会を得られず、定位置確保に苦労する時期が続きます。活路を見出すため、ファジアーノ岡山FC（当時中国サッカーリーグ）と水戸ホーリーホック（J2）へそれぞれ期限付き移籍を経験しました。

2010年シーズン途中、JFL所属だった松本山雅FCへ期限付き移籍します。この移籍を機に出場機会を増やし、翌2011年シーズンからは完全移籍に移行しました。松本山雅FCは2012年からJ2リーグへ昇格。歴史的なJリーグでの戦いが始まった中、弦巻氏はチームにとって重要な存在となります。

特に印象深い出来事として、2012年3月11日に行われたJ2第2節のモンテディオ山形戦が挙げられます。この試合で、弦巻氏は自身にとってJリーグ初となる得点を記録しました。これは同時に、松本山雅FCにとってクラブ史上初のJリーグでの得点という、記念すべきゴールでもありました。

プライベートでは、2012年4月25日に元サッカー女子日本代表で解説者としても活躍する大竹七未氏との婚約を発表。自身の誕生日である同年6月29日に結婚しました。同年5月には、風水師の助言を受け、戸籍上の氏名を「弦巻拳東」に改名しましたが、サッカー選手としての登録名は引き続き「弦巻健人」のままでした。

松本山雅FCでは中心選手の一人として活躍を続けましたが、2013年シーズン終了後、契約満了に伴いクラブを離れることになります。

2014年には、新たな挑戦の場を海外に求め、タイの2部リーグにあたるタイ・ディヴィジョン1リーグに属するアユタヤFCへ移籍しました。

タイでのプレーを終え、2015年4月6日、自身のブログを通じて現役からの引退を表明します。同年10月18日には、第一子となる長男が誕生しています。

現役引退後は指導者の道へ進み、2019年からはヴィッセル神戸でアシスタントコーチやアカデミーコーチを務めました。当時、神戸のスポーツダイレクターは元義弟にあたる三浦淳寛氏が務めていました。

その後、2022年4月20日、元妻である大竹七未氏が出演したテレビ番組内で、すでに2020年夏に離婚していた事実が公表されました。

現在は、2023年より東京武蔵野ユナイテッドFCにて、U15年代のアカデミーコーチとして後進の育成に携わっています。選手としては、東京ヴェルディジュニアユースで全日本少年サッカー大会とバーモントカップ、ヴェルディユースでクラブユース選手権と高円宮杯、ファジアーノ岡山で中国サッカーリーグと全国地域サッカーリーグ決勝大会、松本山雅FCで長野県サッカー選手権大会を制するなど、育成年代から地域リーグ、Jリーグまで様々なカテゴリーでタイトル獲得も経験しています。

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