張耀曽

張耀曽について

張 耀曽（ちょう ようそ）は中華民国で活動した著名な政治家および法学者である。彼は中国同盟会に属し、革命派としての活動を通じて、中国の近代の発展に寄与した。字は鎔西、出身はペー族（白族）であり、その経歴は様々な分野にわたっている。

初期の活動と留学

張耀曽は公立京師大学堂（現在の北京大学）を卒業後、日本に渡り、第一高等学校を経て東京帝国大学法学部に進学する。この時期、彼は中国同盟会に加入し、雑誌『雲南』の創刊にも関わった。辛亥革命が起こると、張は学業を中断し、帰国する道を選ぶ。

帰国後、彼は雲南を代表する革命派の一員として中華民国臨時約法の起草に関わり、臨時参議院が設立されると議員兼法制委員長に任命される。1912年には国民党に参加し、翌年には国会衆議院議員に選出され、憲法起草委員会のメンバーとしても活躍した。だが、同年の二次革命で袁世凱に敗れ、その後も民憲党などで活動し続けたが、国会は11月に活動を停止することになる。

日本での亡命と教育

その後、張耀曽は日本に亡命し、東京帝国大学法学部政治学科に復学する。1914年に卒業した後は北京大学法科教授となり、学問を通じて後進の教育にも力を入れた。袁世凱が皇帝に就任すると、彼は護国戦争に参加し、反袁の護国軍に加わり、軍務院秘書や雲南都督府の参議としても貢献した。

護国戦争後の政界での活動

護国戦争が終わった1916年、張耀曽は段祺瑞内閣の司法総長に就任し、その後李経羲内閣でも司法総長に指名されたが、実際にはその職には就かなかった。同年10月には北京大学に戻り、学問に専念する。

1922年には唐紹儀臨時内閣で署理司法総長に任命され、翌1923年にはヨーロッパの司法制度を視察した後、帰国してからは法律討論会の会長や、上海中国公学の社会科学院法律系主任に就任。1924年に黄郛内閣の司法総長にも任命されたが、わずか1ヶ月で辞任した。

上海での法律活動

その後、上海に留まり、弁護士としてのキャリアを築く中で、上海法学院で法律系主任としても活躍した。新中国建設学会の常務理事としても貢献し、1937年には国防参議会の参議となり、翌年6月には国民参政会の参政員に就任している。張耀曽の活動は多岐に渡り、彼の法学や政治の専門知識を活かしたものであった。

最晩年と著作

1938年に54歳で亡くなるまで、張耀曽は中国の司法制度や政治において重要な役割を果たし続けた。彼の著作には『考察司法記』、『列国在華領事裁判権志要』、『民法講義』、『知非集』、『大理張氏詩文存遺』などがあり、これらは彼の法学的視点や思想を反映した作品である。張耀曽の業績は後の世代に大きな影響を与え、中国の法治や政治の発展に寄与した。

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