当摩寿史

当摩寿史（とうま ひさし）は、日本の映画監督、テレビドラマ監督、演出家、そして脚本家として、多岐にわたる分野で活躍している人物です。

略歴

当摩氏は、中央大学法学部を中退後、1983年に映画業界へと足を踏み入れ、助監督としてのキャリアをスタートさせました。特に、伊丹十三監督の作品には深く関わり、『マルサの女2』、『スウィートホーム』、『あげまん』など、多くの作品で伊丹監督の信頼を得て、共に制作に携わりました。

また、当摩氏の活動は日本国内にとどまらず、海外の著名な映画監督とも共同で作品を手がけています。「タクシードライバー」の脚本家ポール・シュレイダー、「カッコーの巣の上で」や「アマデウス」で知られるミロシュ・フォアマン監督など、世界的な巨匠たちとの協働は、当摩氏の国際的な視野と才能を示すものと言えるでしょう。

さらに、当摩氏は『バタアシ金魚』など、数々の映画製作にも参加しており、その多才ぶりを遺憾なく発揮しています。

作品

映画

1992年：日本ビクター新人映像作家シリーズ第3弾『C<コンビニエンス>ジャック』 - 監督・脚本を担当。
1998年：『落下する夕方』（監督：合津直枝） - 原田知世主演の映画で、COプロデューサーとして参加。
2002年：『うつつ』 - 監督・脚本を担当。佐藤浩市、宮沢りえが主演を務めた作品。
2004年：『最後の恋、初めての恋』 - 監督・共同脚本を担当した日中合作映画。渡部篤郎、シュー・ジンレイ、ドン・ジェが主演。
2005年：『雨よりせつなく』 - 吉元由美原作の作品で、田波涼子と西島秀俊が主演を務めた。

テレビドラマ

当摩氏は、数多くのテレビドラマにも携わっています。以下に主な作品を挙げます。

1982年：YTV 木曜ゴールデンドラマ『母の殺意』 - 助監督を担当。
1985年：TBS 『赤い秘密』 - 助監督を担当。
1987年：CX 月曜ドラマランド『スケバン保母さん　ツッパリ風雲録』 - 助監督を担当。
1992年：CX 『悪いこと』 - 第9回と第17回で脚本を担当、第17回では演出も担当。
1996年：NTV 火曜サスペンス劇場『となりの女』 - 演出を担当。
1997年：NTV 火曜サスペンス劇場『向かいの女』 - 演出を担当。
1998年：NTV 火曜サスペンス劇場『月のかたち』 - 作・演出を担当。民間放送連盟優秀賞、ギャラクシー賞奨励賞を受賞。
1999年：NTV 火曜サスペンス劇場『真夜中の虹』 - 演出を担当。
2000年：NTV 火曜サスペンス劇場『禁じられた二人』 - 脚本・演出を担当。
2001年：NTV 火曜サスペンス劇場『臨床心理士４』 - 演出を担当。
2002年：NTV 火曜サスペンス劇場『考古学者佐久間玲子２』 - 演出を担当。
2005年：TX スペシャルドラマ『二つの嘘～同窓会殺人事件！』 - 脚本・演出を担当。
2007年：TX スペシャルドラマ『黒い骨』 - 脚本・演出を担当。
2012年：CX 『松本清張没後20年特別企画・危険な斜面』- 脚本を担当。
2014年：CX 『8.12日航機墜落30回目の夏』 - ドラマ演出を担当。
* 2015年：NHK BS1 阪神・淡路大震災20年 『忘れない…にいちゃんのランドセル』 - 脚本・演出を担当。


その他、オリジナル作品を含め、数多くのドラマを手がけています。当摩氏の作品は、その深い人間描写と緻密な構成で、多くの視聴者や批評家から高い評価を受けています。

当摩寿史は、映画とテレビドラマの両分野で、監督、演出家、脚本家として、その才能を発揮し続ける、日本を代表するクリエイターの一人と言えるでしょう。

もう一度検索