後肢陽明胃経

後肢陽明胃経（こうしようめいいけい）

後肢陽明胃経とは、動物の経絡の一つで、後肢を流れる陽経に属し、足の陽明胃経に対応します。この経絡は、消化器系の機能と密接に関連し、後肢の運動機能や感覚にも影響を与えます。以下に、後肢陽明胃経に所属する主な経穴について解説します。

後肢陽明胃経に所属する経穴

承泣（しょうきゅう）

取穴部位: 眼窩下縁中央部のくぼみ。
主治: 結膜炎、流涙症、眼瞼疾患、風邪、視神経萎縮など、眼科系の疾患に効果があります。

四白（しはく）

取穴部位: 眼窩下孔のくぼみ。
主治: 眼科疾患、顔面神経麻痺、顔面痛など、顔面部の症状緩和に用いられます。

鎖口（さこう）

取穴部位: 口角からの延長線上。
主治: よだれ、破傷風、口内炎、風邪、熱性病などに効果があるとされます。

開関（かいがん）

取穴部位: 口角からの延長線上で、咬筋前縁。
主治: 口内炎、顔面痛、歯痛、破傷風などに用いられます。

抱さい（ほうさい）

取穴部位: 奥歯に対する咬筋。
主治: 口内炎、歯痛、顔面痛などの緩和に効果が期待できます。

下関（げかん）

取穴部位: 顎関節前下縁のくぼみ。
主治: 歯痛、顔面痛、破傷風、耳疾患などに用いられます。

人迎（じんげい）

取穴部位: 頚静脈上1/3。
主治: 喘息、消化不良、のどの痛みなどに効果があるとされます。

天枢（てんすう）

取穴部位: 臍の両側。
主治: 子宮内膜炎、腹痛、便秘、尿閉、腸炎など、消化器系の疾患に幅広く用いられます。

大こう（だいこう）

取穴部位: 大腿骨大転子前下方のくぼみ。
主治: 後肢麻痺、股関節の痛みなど、運動器系の疾患に用いられます。

後伏兎（ごふくと）

主治: 股関節・腰部疼痛、後肢疾患など、腰から後肢にかけての症状緩和に用いられます。

掠草（りゃくそう）

取穴部位: 膝蓋骨下方の外靭帯と中靭帯の間のくぼみ。
主治: 膝痛、後肢麻痺など、膝関節の疾患に用いられます。

后三里（ごさんり）

取穴部位: 下腿外側1/4。
主治: 嘔吐、便秘、下痢、咳、後肢疾患、発熱など、幅広い症状に効果が期待できます。

上巨虚（じょうこきょ）

取穴部位: 后三里下方の骨間の隙間。
主治: 便秘、消化不良など、消化器系の症状に用いられます。

豊隆（ほうりゅう）

取穴部位: 上巨虚下方の筋溝。
主治: 咳、便秘、神経症状、後肢麻痺、気管支炎など、呼吸器系や神経系の症状に用いられます。

解渓（かいけい）

取穴部位: 足首のくぼみ。
主治: 便秘、神経症状、捻挫、後肢疾患など、足首周辺の疾患に用いられます。

滴水（てきすい）

取穴部位: 第3・4足根骨間のくぼみ。
主治: 顔面むくみ、風邪、熱性病、中毒、後肢疾患など、様々な症状に用いられます。

趾間(内)（しかん（ない））

取穴部位: 第2・3趾間。

後蹄頭(内)（ごていとう（ない））

取穴部位: 第2爪後
主治: 歯痛、熱病、便秘、消化障害、後肢麻痺、下部尿路疾患など、幅広い症状に効果があるとされます。

関連項目

経絡
足の陽明胃経

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