後藤丈治

日本の男性総合格闘家、後藤丈治（ごとう じょうじ）は1996年3月6日、北海道に生まれた。知性派ファイターとしても知られ、北海道大学を卒業している。現在は、日本のトップジムの一つであるTRIBE TOKYO MMAに所属し、そのキャリアを重ねている。

後藤の格闘技における土台は、幼少期からの空手と柔道によって培われた。しかし、総合格闘技との出会いは偶然だった。16歳のある日、地元の体育館にあるボクシング室で、いわゆる地下格闘技の選手たちが総合格闘技の練習に励んでいる姿を目にする。その光景に興味を惹かれ、練習に参加したことが、彼のその後の人生を決定づける契機となった。

プロ総合格闘家としての第一歩は、2016年10月16日のPANCRASE SAPPORO大会であった。プロデビュー戦の相手は飯島重喜。この試合はフルラウンドの末、判定0-3で黒星スタートとなった。

PANCRASEではその後も経験を積み、2018年5月13日のPANCRASE SAPPOROでは杉山廣平に1ラウンド、リアネイキッドチョークで一本負けを喫する。しかし、2020年2月16日のPANCRASE 312では力也と対戦し、1ラウンド中にパンチによるTKO勝利を収め、プロ初勝利をマークした。

キャリアの舞台は修斗にも広がる。2020年4月17日には、SHOOTO ROAD TO ONE 2ND ABEMAで祖根寿麻を相手に修斗デビュー。この試合でも1ラウンドでギロチンチョークによる一本勝ちを飾り、修斗での存在感を示した。さらに2021年3月20日のSHOOTO PROFESSIONAL SHOOTO 2021 VOL. 2では、強豪の魚井フルスイングと対戦。激戦を制し、判定3-0で勝利を収め、ランキング上位戦線に食い込んだ。2022年9月19日のSHOOTO PROFESSIONAL SHOOTO 2022 VOL. 6では加藤ケンジと対戦し、2ラウンドにパンチでTKO勝ち。着実に勝利を積み重ねていった。

そして2023年、日本のメジャー団体であるRIZINへの参戦を果たす。2023年6月24日のRIZIN.43がRIZINデビュー戦となり、トレント・ガーダムと対戦した。この試合、後藤は2ラウンド2分34秒、格闘技において珍しい「ツイスター」という関節技で一本勝ちを収め、日本のファンにその名を強く印象づけた。

RIZINでの勢いは止まらず、2023年10月1日のRIZIN LANDMARK 6で行われたRIZIN2戦目では、日比野"エビ中"純也と対戦。ここでも驚くべきことに、再び2ラウンド2分00秒にツイスターを極めて一本勝ち。RIZINでツイスターによる連勝という快挙を達成した。

国際舞台にも挑戦し、2024年5月3日にはONE Championshipに初参戦。ONE FRIDAY FIGHTS 61でイリアス・エジエフと対戦した。左フックで相手をぐらつかせ、チャンスを作る場面もあったが、3ラウンド3分1秒、リアネイキッドチョークにより一本負けを喫し、ONEデビュー戦は苦い結果となった。

同年12月8日には国内の老舗団体であるDEEPに初参戦。DEEP 122 IMPACTでマンド・グディエレスと対戦した。3ラウンドにわたる試合は判定にもつれ込み、結果は1-2のスプリット判定で敗戦となった。この判定結果は、多くの格闘技ファンの間で議論を呼び、特にSNS上ではその是非が問われることとなった。その注目度の高さから、試合から約2週間後の2024年12月21日には、日本MMA審判機構（JMOC）のジャッジ・トレーニングにおいて、この試合の採点に関する内容が討議テーマとして取り上げられる異例の事態となった。

総合格闘家としての活動と並行して、プライベートでも大きな出来事を迎えている。2023年には、高校時代に一目惚れしたという当時の交際相手と結婚したことを自身のSNSで発表している。リング上での激しい戦いとは対照的に、堅実で幸せな家庭生活も築いていることがうかがえる。

もう一度検索