御廟山古墳

御廟山古墳の詳細

御廟山古墳（ごびょうやまこふん）は、大阪府堺市北区百舌鳥本町に位置する古墳であり、前方後円墳の形状をしています。この古墳は、百舌鳥古墳群の一員であり、内濠部分は国の史跡に指定されています。さらに、宮内庁によって「百舌鳥陵墓参考地」に指定されており、その被葬者として第15代の応神天皇が候補とされています。

概要

御廟山古墳は、百舌鳥古墳群のほぼ中央に位置し、大仙陵古墳の南東にあたります。墳丘の全長は約203メートルで、百舌鳥古墳群の中では第4位の大きさです。この墳丘は、三つの段に築かれており、南側には造り出しが見られます。発掘調査によって、かつてこの古墳には二重の濠が存在していたことが分かりました。また、陪塚もいくつか存在していた条件が確認されていますが、現在残っているのは万代山古墳のみです。

現在、御廟山古墳の主体部分についての詳細は不明ですが、宮内庁が陵墓参考地としてその重要性を認めています。2008年には、古墳の周囲で崩落の補修や倒木撤去の工事が行われ、同年11月には宮内庁と堺市による発掘調査も実施されました。この際、古墳の全長が従来の186メートルから約200メートルに見直されました。また、江戸時代には環濠部分が農地用水として利用され、その拡張工事の影響で墳丘部が一部削られていたことが確認されています。これに伴い、2018年には内濠が国の史跡に指定されることとなりました。

被葬者の考察

被葬者に関しては、倭王珍による遣使に記録されている倭隋が考えられています。倭隋は『宋書 倭国伝』に記載された人物であり、彼もまた王族の一員とされ、珍から授けられた安東将軍の位に近い平西将軍に叙せられたことから、特に重要な将軍であったと考えられています。

陪塚について

御廟山古墳に関連する陪塚には、万代山古墳があります。現在の直径は25メートル、高さは4.3メートルですが、古墳の形状は円形です。かつては帆立貝型であった可能性も示唆されています。

墳丘の規模

御廟山古墳の墳丘は以下のように規模があります。

• - 縦長の墳丘長：203メートル
• - 後円部の直径：113メートル
• - 前方部の幅：136メートル

交通アクセス

御廟山古墳へのアクセスは、JR阪和線の百舌鳥駅から徒歩5分で行くことができます。

参考文献

• - 『堺の文化財 百舌鳥古墳群』堺市文化観光局文化部文化財課、2014年。
• - 「百舌鳥陵墓参考地 墳丘裾護岸その他整備工事に伴う事前調査」『書陵部紀要 陵墓篇 第61号 (PDF)』宮内庁書陵部、2010年。
• - 『埋葬からみた古墳時代 女性・親族・王権』(歴史文化ライブラリー) 吉川弘文館, 2018.5
• - 十河良和『関西大学博物館紀要』関西大学博物館、2014年。

外部リンク

• - 御廟山古墳 - 堺市ホームページ

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