御色なおし

『御色なおし』 - 中島みゆきの12作目のアルバム

『御色なおし』は、1985年4月17日にリリースされた中島みゆきの12作目のオリジナルアルバムで、2作目のセルフカバーアルバムです。この作品は、前作『はじめまして』からすぐに発表され、1979年の『おかえりなさい』に続くセルフカバー集となっています。アルバムのタイトル「御色なおし」は、結婚式で新郎新婦が衣装を変更することを指しており、他のアーティストに提供した楽曲が中島の歌唱を通じて再構築されることを示唆しています。

制作の背景

このアルバムでは、各楽曲にサウンド・プロデューサーが携わり、ジャンルが異なるアーティストたちが選んだ楽曲をプロデュースしています。例えば、甲斐よしひろをはじめ、センチメンタル・シティ・ロマンス、クリスタルキング、後藤次利、クニ河内がそれぞれ多くの候補曲から選び、独自のアレンジを施しました。この多彩なプロデュースは、聴いている人々に新たな側面を提供しています。

リリースとその後

アルバムはキャニオン・レコードのAARD-VARKレーベルからLPとカセットテープの形式でリリースされました。さらに、1985年4月21日にはCDも発売され、最新のCDは2018年にヤマハミュージックコミュニケーションズから再リリースされています。加えて、2012年にはLos AngelesのTom Bakerによってデジタルリマスタリングされた特別版CDも発売され、リマスター版はクリスタルディスクで手に入れることができます。

収録楽曲の解説

アルバムには、以下のような多彩な楽曲が収録されています。

• - ひとりぽっちで踊らせて：これは1979年に研ナオコに提供した楽曲です。
• - すずめ：1981年に増田けい子へ提供。ヒット曲となり、彼女のソロデビュー曲でもあります。
• - 最愛：1984年に柏原芳恵に提供された楽曲で、冒頭の歌詞は口にされていません。
• - さよならの鐘：グラシェラ・スサーナへの提供曲で、中島自身も1979年にセルフカバーしています。
• - 海と宝石：松坂慶子へ提供されたこの曲は、本作ではアコースティック・ギターの新たなアレンジが施されています。
• - 煙草：1982年に古手川祐子に提供され、特にテレビドラマの挿入歌としても知られています。
• - かもめはかもめ：この楽曲は研ナオコのアルバムに提供され、後に大ヒットしました。

中島みゆきの歌声と新たな解釈が施された楽曲たちは、聴く人々に深い感動を与え、多様な音楽的体験を提供しています。彼女の作品は、過去の楽曲に新たな息吹を吹き込み、リスナーを魅了し続けています。このアルバム『御色なおし』は、その代表的な例と言えるでしょう。

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