後藤次利

後藤次利の音楽キャリア

後藤次利（ごとう つぐとし、1952年2月5日生まれ）は、東京都品川区出身の著名な日本のベーシスト、作曲家、編曲家、音楽プロデューサーです。彼は青山学院高等部を卒業し、青山学院大学を中退しました。妻は元おニャン子クラブの河合その子です。

学生時代の音楽の始まり

後藤は中学生の頃、姉が購入したビートルズやベンチャーズのレコードを聴き始めたことが音楽への深い興味の始まりでした。また、アストロノウツのコンサートでの寺内タケシのギタープレイに感銘を受け、彼はギターを弾くことを決心しました。エレキギターを楽器店で購入し、ギター教室に通うようになりました。しかし、その時は譜面を読むことができず、耳コピーや先生の演奏を真似することでスキルを磨いていきました。

高校では軽音楽部に入部し、ジャズ演奏に魅了された結果、ジャズギターについて多くの知識を得ました。こうした経験が、彼の音楽スタイルを形成する重要な要素になりました。

プロデビューとキャリアの確立

後藤の音楽キャリアは、大学に進学したもののあまり通わなかった頃、林立夫からの電話で「ベースやって!」という依頼から始まります。このツアーでの経験が、彼がプロのベーシストとしての道を歩むきっかけとなりました。岸部一徳にベースを習い、ツアーでは彼から借りたフェンダー・ジャズベースで演奏しました。プロとしての経験を重ねる中で、彼は小坂忠のバックバンドやトランザム、ティン・パン・アレーなどに参加し、ベーシストとしての自覚を持ちました。

後藤のキャリアは、サディスティック・ミカ・バンドのレコーディングや、イギリス公演でも称賛を受け、数々のセッションやコンサートで活躍しました。やがて、彼はソロ活動や他のアーティストのアレンジ、作曲・制作も手がけるようになりました。

作曲家・編曲家としての成功

彼の作曲家としての活動は1980年代に本格化し、多くのアイドルやアーティストに楽曲提供を行いました。特に、工藤静香やとんねるずに楽曲を提供したことで、その存在感を増しました。この時期、多くのヒット曲を生み出し、秋元康との組み合わせで「ゴールデンコンビ」と呼ばれるようになりました。

後藤はまた、フォーライフ・レコードからディレクターとして声をかけられ、原田真二の「シャドー・ボクサー」で初の編曲を手がけました。この成功がきっかけで、彼は編曲家としてもキャリアを広げ、多くのアーティストの楽曲を手掛けるようになりました。特に、沢田研二の『TOKIO』での編曲が評価され、彼は第22回日本レコード大賞編曲賞を受賞しました。

プロデューサーとしての活動

1983年、後藤はCBSソニーに迎えられ、ミニアルバム専門レーベル「FITZBEAT」を立ち上げました。このレーベルでレベッカや聖飢魔IIなどを世に送り出し、ソロアルバムも多くリリースしました。彼は近年も新たなユニットやプロジェクトに参加し、幅広い音楽活動を続けています。

人物と影響

後藤次利は、その人柄やユーモアから「ゴッキー」の愛称で親しまれており、とんねるずとの関係が特に知られています。また、アイドルとの恋愛で「アイドルキラー」とも呼ばれ、私生活でも多くの話題を提供してきました。音楽面でも、彼はフリーのアンディ・フレイザーからの影響を受けており、演奏スタイルにおいても彼の存在が大きな影響を及ぼしました。

近年の活動と影響力

2019年以降も新しいプロジェクトで音楽制作に関わり続けており、後藤が参加した松原みきの「真夜中のドア〜Stay With Me」は、近年になるとシティポップの再評価とともにリバイバルヒットを記録しました。彼の多彩な才能や多くの作品は、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしています。

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