復興建設技術協会

社団法人復興建設技術協会の概要

1946年5月に設立された社団法人復興建設技術協会は、日本の戦後復興を目的に建設技術者が集った団体でした。この協会は、戦争後に帰還したエンジニアを対象に、職の斡旋を行ない、優れた技術力を新しい日本の建設へ活かすことを目的としていました。設立当初、協会長には佐野利器が就任しました。

設立の背景と目的

設立の趣意書は1946年4月に「大日本技術会」から発表され、国の内務大臣、運輸大臣、戦災復興院総裁に提出されたものです。この書類においては、当初「建設復興技術協会」と名付けられていましたが、その後に正しい名称である「復興建設技術協会」が定められました。発起人196名が参加し、同年6月に正式に活動を開始しました。

協会は、政府の官公庁業務が外注される見込みを得て、これを積極的に受託する形で多くのプロジェクトに取り組む計画を立てていました。また、建設技術に関連する相談や指導を行うことも事業目的に掲げており、これは今の建設コンサルティング業務の先駆けとなりました。

株式会社化と関連企業

復興建設技術協会の各支部は、後に独立した株式会社として設立されました。以下は、その主な企業の紹介です。

• - 株式会社復建技術コンサルタント: 仙台出張所を前身とし、旧社名は株式会社東北復建事業所で、仙台市に本社を構えています。
• - 株式会社復建エンジニアリング: 1953年に設立された関東支部を前身とし、旧社名は株式会社関東復建事務所、東京都に本社があります。
• - 中部復建株式会社: 中部支部を前身とし、旧社名は株式会社中部復建事務所で名古屋市に本社があります。
• - 中央復建コンサルタンツ株式会社: 近畿支部を前身とし、旧社名は株式会社近畿復建事務所で大阪市に本社があります。
• - 復建調査設計株式会社: 中国四国支部を前身とし、旧社名は株式会社中国四国復建事務所、広島市に本社を構えています。
• - 第一復建株式会社: 九州支部を前身とし、旧社名は株式会社九州復建事務所で福岡市に本社があります。

現在の関係性

これらの企業は、現在でも「復興建設」の名前を残しており、『復建』という名称が社名に親しまれています。しかし、経営や技術情報の交流に関しては、限られた範囲での情報交換に留まっています。全体として、復興建設技術協会はその歴史と技術力を継承しながら、新たな企業として進化を遂げています。

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