徳島県道35号阿南相生線

徳島県道35号阿南相生線

徳島県道35号阿南相生線（とくしまけんどう35ごう あなんあいおいせん）は、徳島県阿南市から那賀郡那賀町に至る主要地方道に指定された県道です。

概要

本路線は阿南市橘町を起点とし、同市新野町を経て、終点である那賀郡那賀町雄の吉野地区に至ります。起点は阿南市橘町塩田で国道55号と接続しており、終点は那賀郡那賀町雄字南尻で徳島県道19号阿南鷲敷日和佐線に接続しています。

阿南市新野町の市街地においては地域の幹線道路としての役割を果たしますが、市街地を離れると、緩やかな流れの桑野川上流部に沿って里山の中を進みます。その後、那賀郡那賀町に入ると那賀川の南岸に沿って集落を結びながら進む、落ち着いた景観の路線です。阿南市橘町と新野町の間には東山トンネルがあり、かつては狭隘な旧トンネル（北側）のみが使用されていましたが、後に新たなトンネル（南側）が建設され、現在は上下線がそれぞれ異なるトンネルを使用する形で運用されています。

一方で、阿南市新野町から那賀郡那賀町にかけての山間部では、道幅が狭く急カーブが連続する区間があり、車両、特に大型車両の通行が非常に困難となる箇所も存在します。

路線データ

起点: 徳島県阿南市橘町塩田（国道55号交点）
終点: 徳島県那賀郡那賀町雄字南尻（徳島県道19号阿南鷲敷日和佐線交点）
路線延長: 25.425 km

歴史

本路線は、既存の県道を統合する形で誕生しました。

1959年（昭和34年）1月31日: 旧道路法に基づく徳島県道雄新野線および徳島県道新野橘線を統合し、徳島県道阿南相生線として認定されました。
1972年（昭和47年）3月10日: 新道路法により、徳島県道129号阿南相生線として再認定が行われました。
1982年（昭和57年）12月14日: 県道番号が見直され、現在の徳島県道35号阿南相生線となりました。
1993年（平成5年）5月11日: 建設省（現在の国土交通省）から、県道阿南相生線が主要地方道として指定されました。
2022年（令和4年）9月16日: 徳島県告示第572号により、阿南市新野町内の旧道の県道指定が解除されました。

路線状況

那賀町境に近い阿南市側の約2km手前からは、広域農道阿南丹生谷線の整備が進められています。この整備事業の一環として2005年（平成17年）に喜来トンネルが開通しました。これにより、当県道と喜来トンネル、さらに南川沿いの道を経由することで、那賀郡那賀町の鷲敷地区中心部へのアクセスが可能となり、地域の交通ネットワークが拡充されました。

重複区間

徳島県道24号羽ノ浦福井線（阿南市新野町花坂 地内）
徳島県道284号山口鉦打線（阿南市新野町東馬場 - 阿南市新野町片山）

地理

通過する自治体

阿南市
那賀郡那賀町

交差する道路

国道55号
徳島県道19号阿南鷲敷日和佐線
徳島県道24号羽ノ浦福井線
徳島県道284号山口鉦打線

交差する鉄道

四国旅客鉄道（JR四国）牟岐線

沿線

本路線の沿線には、地域の生活や自然に関わる様々な施設や景勝地が見られます。

鵠川
一升ヶ森（標高174m、阿南市橘町・新野町・福井町の境界に位置）
JR四国 牟岐線（阿波室戸シーサイドライン）新野駅
徳島県立阿南光高等学校新野キャンパス（旧 徳島県立新野高等学校）
阿南市立新野小学校
日亜化学工業新野工場（創業地）
平等寺（四国八十八箇所霊場 第22番札所、阿南室戸歴史文化道に指定）
轟神社・楠の群生
桑野川
桑野川のオヤニラミ（国の天然記念物）
矢筈山（標高566m、桑野川の源流の一つ）
那賀川
わじきライン
川口ダム

関連項目

徳島県の県道一覧

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