徳昌寺

徳昌寺（とくしょうじ）

新潟県長岡市与板町に位置する徳昌寺は、曹洞宗に属する寺院です。この寺は直江氏の菩提寺として知られており、山号は香積山で、本尊は十一面観音です。また、境内からは多くの縄文時代の土器や石器が発見されており、これらは「徳昌寺遺跡」として市指定の史跡に認定されています。特に、火焔型土器が市指定の文化財にも指定されています。

歴史

徳昌寺の創立は文明11年（1479年）に遡ります。この寺院は直江秀綱（戒名：昌山一徳居士）によって開基され、耕陰道夫和尚が開山したと言われています。直江氏は、主君である上杉景勝の移封にともない会津や米沢に移動しましたが、のちにその地から再び現在の位置に戻ってきたと伝えられています。

寛永20年（1643年）には、米沢藩の藩主である上杉定勝が、上杉氏の菩提寺である林泉寺との僧録の地位を巡る争いの結果、徳昌寺を破却しました。この出来事は、徳昌寺の歴史の中でも特に劇的な一幕と言えるでしょう。

その後、文政11年（1828年）には有栖川宮家の祈願所となり、その存在意義が再確認されることとなります。このように、徳昌寺は多くの歴史的な背景を持ちながら、地域の信仰の中心としての役割を果たしてきたのです。

文化財と遺跡

境内にある縄文時代の遺物は、この地域の歴史的な重要性を物語っています。出土品として特に注目すべきは、火焔型土器であり、これは市の文化財として認識され、地域の文化遺産の一部となっています。これらの遺物は、古代の人々がどのように生活していたのかを今に伝えています。

交通アクセス

徳昌寺へのアクセスは、JR越後線の小島谷駅から車で20分ほどの距離です。この便利な交通手段により、多くの参拝者や観光客が訪れることができます。寺院は静かな環境に囲まれており、訪れる人々は心落ち着くひとときを過ごせることでしょう。

参考文献とリンク

さらに詳細な情報を求める方のために、以下の参考文献を紹介します：日本歴史地名大系第15巻・新潟県の歴史（平凡社、1986年7月10日初版）。また、長岡市の公式ウェブサイトや「徳昌寺遺跡 - 日本遺産」のページも役立つ情報が得られます。徳昌寺は、その歴史と文化的価値から地域にとって大変重要な存在であり、訪れる価値のある場所です。

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