心の愛

曲の概要

「心の愛」（原題: I Just Called to Say I Love You）は、スティーヴィー・ワンダーが1984年に発表した名曲です。この楽曲は、ジーン・ワイルダー監督の映画『ウーマン・イン・レッド』のサウンドトラックに使用され、多くの賞を受賞することとなります。特にアカデミー歌曲賞やゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞し、その名声は映画を超えて広がりました。

商業的成功

「心の愛」は、本国アメリカにおいて『ビルボード』誌のBillboard Hot 100、R&Bチャート、アダルト・コンテンポラリー・チャートの三つの部門で1位を記録し、スティーヴィー・ワンダーのキャリアの中で最も成功したシングルの一つとなりました。また、イギリスにおいても、スティーヴィーの初めての全英シングルチャート1位獲得作品として記憶されています。

日本での影響

日本では、特に子供たちの声をフィーチャーした別ヴァージョンがスティーヴィー自身も出演したTDKのCMソングとして使用され、多くの人々の心に残りました。さらに1995年にはDDI（現KDDI）の「なかよしネット」CMソングに起用され、1997年から2001年にかけてはドラマ『君の手がささやいている』の主題歌として親しまれました。

制作の背景

この楽曲はもともと1979年にブレッド&バターに提供されたもので、スティーヴィー側から映画の主題歌として使用する旨の申し出があったため、発売が中止された経緯があります。しかし、5年後にリリースの許可が得られ、再レコーディングが行われ、1984年に正式に発表されるに至りました。

著作権問題とその後

スティーヴィー・ワンダーは後に、パートナーとの間で曲の著作権に関する裁判を行いますが、ブレッド&バターに曲を贈った際のデモテープが証拠となり、勝訴を果たしました。そのお礼として作られた楽曲が「Remember My Love」です。

収録楽曲

「心の愛」を含む収録アルバムには、以下の楽曲があります。

• - I Just Called to Say I Love You
• - I Just Called to Say I Love You (Instrumental)

カバー楽曲

この曲は数多くのアーティストにカバーされています。例えば、1984年にはブレッド&バターが呉田軽穂の作詞、細野晴臣の編曲で「特別な気持ちで」として発表しています。その後も、渡辺典子、ユン・ピョウ、NICOTINE、ミー・ファースト・アンド・ザ・ギミー・ギミーズ、ハービー・ハンコックなどがこの名曲をカバーしており、各々のスタイルで新たな魅力を加えています。

結論

「心の愛」は、シンプルでありながら深い愛のメッセージを持った楽曲であり、その影響は今なお多くの人々に残り続けています。スティーヴィー・ワンダーの温かいボーカルとムードを伝えるヒット曲は、映画や広告を通じて、世代を超えて親しまれています。

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