心の指すほうへ

grram ミニアルバム『心の指すほうへ』：詳細解説

grramがリリースしたミニアルバム『心の指すほうへ』は、親しみやすいバンドサウンドと、印象的な女性ボーカルが特徴的な作品です。キャッチーなメロディーと、どこか懐かしい雰囲気を醸し出すサウンドは、幅広いリスナーに受け入れられる魅力を持っています。

特に注目すべきは、リード曲である「心の指すほうへ」です。この曲は、テレビ金沢の番組「となりのテレ金ちゃん」「花のテレ金ちゃん」のエンディングテーマとして採用され、地元では高い人気を博しました。さらに、複数のプロモーションビデオが制作されており、その中には1000人を超える出演者を含む大規模な作品も含まれています。通常版のプロモーションビデオに加え、「夢」をテーマにした東京と大阪バージョンも存在し、それぞれのバージョンで異なる魅力を楽しむことができます。大阪バージョンには、シンガーソングライターの久川実津紀が出演している点も興味深いところです。

もう一つの注目曲は、「悲しいほど 今日の夕陽 きれいだね」です。この曲は、人気アニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマとして起用され、多くの視聴者に知られるきっかけとなりました。この楽曲は、Chicago Poodleの花沢耕太がgrramに楽曲提供した初めての作品でもあります。花沢耕太の楽曲提供は、本アルバムにおける重要なポイントの一つと言えるでしょう。

音楽評論サイト『CDジャーナル』は、本作について「GIZA studioらしい職人肌のポップス感は外さずに、バンド・サウンドは良い意味でラフで親しみやすい。女性ヴォーカルのハスキーな声質が珍しくて耳に残る」と評しています。この評からもわかるように、本作は洗練されたポップスと、飾らないバンドサウンドの両方を兼ね備えた、バランスの良い作品に仕上がっていると言えるでしょう。

収録曲は、いずれも聴き応えのある楽曲ばかりです。久川実津紀と花沢耕太を中心に、徳永暁人、岡本仁志といった実力派アーティストが作詞・作曲・編曲に携わっており、その高い音楽性と完成度の高さがうかがえます。

以下に収録曲をリストアップします。

心の指すほうへ (作詞：久川実津紀、作曲：花沢耕太、編曲：麻井寛史)
悲しいほど 今日の夕陽 きれいだね (作詞：氷水千晶、作曲：徳永暁人、編曲：岡本仁志)
オレンジの空 (作詞：久川実津紀、作曲：徳永暁人、編曲：麻井寛史)
君じゃない!私じゃない! (作詞：久川実津紀、作曲・編曲：岡本仁志)
あなたがいない (作詞：久川実津紀、作曲・編曲：花沢耕太)
新しい朝は来る (作詞：久川実津紀、作曲：花沢耕太、編曲：麻井寛史)

『心の指すほうへ』は、grramの実力と魅力が凝縮された、聴き応えのあるミニアルバムと言えるでしょう。キャッチーなメロディーと、心に響く歌詞、そして心地良いバンドサウンドは、多くのリスナーに忘れられない感動を与えてくれるはずです。

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