必殺仕事人 (2023年12月のテレビドラマ)

必殺仕事人 (ひっさつしごとにん)

『必殺仕事人』は、2023年12月29日21時から22時54分まで放送されたテレビ朝日系列の時代劇です。この作品は、必殺シリーズの50周年を記念する特別なものであり、主演である東山紀之が2023年をもって芸能活動を引退することを発表しているため、事実上の引退作ともなりました。

概要

本作は、必殺シリーズにおける異例の年間2本目の放送として年末にクライマックスを迎えました。前回の作品で登場していた瓦屋の陣八郎を演じた遠藤憲一が物語から退場した後、松下奈緒が演じる髪結い師・棗が新たに仕事人チームに加わることとなります。女性の仕事人キャラクターが誕生するのは、2007年放送の『必殺仕事人2007』以来、実に16年ぶりのことです。松下にとっても、アクションや殺陣はこの作品が初の経験となります。

放送日には、同じく東山主演の『大岡越前スペシャル』が放送されたこともあり、インターネットでは「必殺仕事人」がトレンド入りするなど高い関心を集めました。新たなキャストの加入は続編の可能性を匂わせ、東山自身も本作を「新たな局面を迎える作品」と位置づけていましたが、制作陣は2023年12月時点でシリーズの今後については何も決まっていないとのことです。

あらすじ

舞台は江戸時代。小五郎ら仕事人たちは、悪党を成敗し続ける裏稼業に従事しています。仲間のリュウは陣八郎の形見である鏨を使って悪人に立ち向かいますが、慣れない道具にて仕事に失敗します。幸い、菊が密かに呼んでいた流しの仕事人・雪丸に助けられます。

同時に江戸では「牛鬼」と呼ばれる辻斬りが出現し、人々を脅かしています。作事奉行の豊川は、奉行所の小五郎たちに見回りを強化するよう命じます。豊川は豪商のツネと共に、住民の長年の願いである橋の建築に取り組んでおり、リュウもその工事に加わります。

涼次は菊の家で髪結い師・棗と出会い、その美しさに惹かれていきます。しかし棗には、過去に抱える辛い秘密があり、涼次はその運命に心を痛めながらも絵描きとしての活動に専念します。やがて、彼は棗の周囲の不穏な空気や、姿を消した踊り子・きよ花の行方に気づくこととなります。

仲間同士の摩擦が生まれる中、橋の工事の背後には権力者の思惑が潜んでおり、その欲望が人々の命を狂わせていく様子が描かれています。

登場人物

主な登場人物

• - 渡辺小五郎（東山紀之）: 表向きは町奉行所の同心。
• - 経師屋の涼次（松岡昌宏）: 襖や屏風を修理する職業。
• - リュウ（知念侑李）: 様々な職を転々としている風来坊。
• - お菊（和久井映見）: 仕事人グループの元締め。
• - 髪結い師の棗（松下奈緒）: 新たなメンバー。
• - 雪丸（中尾明慶）: 流しの仕事人。

周囲の人物

• - 増村倫太郎（生瀬勝久）: 小五郎たちの上司。
• - 豊川大和守忠次（田山涼成）: 橋の工事を監督する作事奉行。

制作スタッフ

• - 脚本: 西田征史
• - 監督: 石原興
• - 音楽: 平尾昌晃
• - プロデューサー: 朝日放送テレビ、テレビ朝日、松竹等

外部リンク

• - 公式サイト

この作品は、必殺シリーズに新しい風を吹かせながらも、深い人間ドラマと社会の暗部を描く作品として、多くの視聴者の心を掴んでいます。

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