忍者部隊月光

忍者部隊月光

『忍者部隊月光』は、1964年1月3日から1966年10月2日までフジテレビで放送された特撮番組です。この番組は全130話から成り、原作である吉田竜夫の漫画『少年忍者部隊月光』を基にしています。戦時中から現代にかけての物語が描かれ、登場人物は少年から青年へと成長しています。118話からは『新忍者部隊月光』というタイトルで続編が放送されました。

ストーリーの背景

物語は正義と世界平和を維持するために活動する「あけぼの機関」に所属する忍者部隊の奮闘を描いています。彼らは伊賀流や甲賀流の忍者の末裔で構成され、忍術や特殊な機材を駆使して悪の組織と戦います。部隊長のコードネームが「月光」で、緊迫した任務を遂行する中で、独自のコスチュームを纏って登場します。

最初は、戦時中における陸軍の秘密部隊として設定されていましたが、シリーズが進むにつれ、現代に設定が変更されました。忍者部隊は、ネットを掛けたヘルメットと革ジャンパーを身につけ、背中には日本刀を持つユニークなスタイルが特徴です。他の作品とは異なり、季節や任務に応じてコスチュームが変わる点も特筆すべきです。彼らの活動は、基本的に忍術のみを使用し、拳銃を使用しないスタイルが確立されています。

主要な敵組織

忍者部隊の対抗勢力としては、同じく忍術を扱う「ブラック団」、科学技術を悪用する「マキューラ」、妖術を駆使する「まぼろし同盟」などがあります。特にブラック団編では、フィクションの国に派遣されるストーリーが多く見られました。敵キャラクターや設定が固まる前の段階で放送が開始されたため、初期のエピソードにはその影響が色濃くなっています。

制作チームとスタッフ

本作は、フジテレビと国際放映の共同制作によって製作され、プロデューサーには梅村幹比古や佐川滉らが名を連ねています。脚本陣は多彩で、西田一夫や田村多津夫などが参加しました。監督は土屋啓之助ら複数の監督が手掛け、音楽は渡辺宙明が担当しました。特撮技術には、多くのプロスタッフが関与し、高いクオリティを保持しています。

放送と人気

放送時間は、初期の104話まで金曜日の19時から19時30分、105話以降は木曜日の同じ時間帯、途中からは日曜日の18時から18時30分に移行しました。子供向けということもあって、戦闘シーンは痛快な活劇として描かれ、多くのファンを獲得しました。手裏剣を投げるポーズは当時の流行となり、忍者人気を後押ししました。

映画版の製作と影響

テレビシリーズの成功を受けて、映画版も製作されました。1964年の劇場版では、テレビ版と同じキャストやスタッフが参加し、同じく忍者部隊の物語が展開されます。映画では、新しいキャラクターも加わり、より壮大なストーリーが展開されていました。

その後の展開

本作は、その後もDVDやビデオとしてリリースされ、特に海外でも『Phantom Agents』というタイトルで人気を博しました。2010年には完全版のDVD-BOXが発売されるなど、長年にわたり多くの視聴者に愛されています。忍者部隊月光は、2000年代に入ってもなおその影響を及ぼし続けています。

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